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【アプローチ苦手からの脱却】秋葉真一プロ「ヘッドをきっちり入れなくてもいい。そのメカニズムがわかった!」(後編)

アプローチの基本的な打ち方を根本的に変えたという秋葉真一プロ。プレッシャーのかかる場面でも難なく打てるようになったその打ち方とは? 詳しく教えてもらった。

秋葉真一
20歳からゴルフを始め、93年にプロ入会。2015年のISPS・HANDA CUP・フィランスロピーでシニアツアー初優勝。以降も16年と19年のノジマチャンピオンカップで優勝を達成。関文グループ所属

実際のボールの手前にもう1個ボールをイメージして、体の回転で打つ

秋葉 昔の打ち方はインパクトが点になっていました。だからボールのライがいい場所でもキッチリ打たなきゃと思ってしまうし、ライが悪い場所だとプレッシャーがすごかったんです。

── 今はライがよくなくても、安心して打てそうですね。

秋葉 フェースを真っすぐ使うイメージに変わりましたし、何よりもゾーンでボールをとらえることができますからね。

── 線のイメージでボールを打つのですか?

秋葉 インパクトを線と考えれば、少し手前から入ってもミスになりにくいです。実際に打つボールの手前にもう1個のボールをイメージし、仮想のボールをヒットするように体の回転で横から払い打ちます。

── なるほど。上から打ち込まなくていいわけですね。

秋葉 SWなら払い打ちでもスピンが自然にかかります。ピッチエンドランのイメージで打つだけで距離感も合いやすいんです。実をいえば、今でもアプローチを打つのが怖くなることがあります。そんなときはノーコックでテークバックしますが、今日は調子がいいなと思ったり、うまく打てそうな予感が働いたときはテークバックでコックを少し使うようにしています。

── アプローチの打ち方をシンプルにしたのが今の好調につながっているのですね。

秋葉 完璧を求めなくなったことでミスが減り、ミスをしたとしても受け入れられるようになりました。すると不思議なことにアイアンショットのミスも減って、パットまで入るようになったんです。

ミスが出にくい払い打ちのポイント

【ポイント①】ボールの手前にもう一個ボールを仮想する

打つボールの手前にもう1個の仮想のボールをイメージして、体の回転でボールを横から払い打つようにする。SWなら払い打ちで自然とスピンがかかる。

クラブヘッドを少し手前から入れるつもりで「線」でインパクト

【ポイント②】フェースは開かず広く使う

以前はフェースを開いて斜めに使っていたが、今はフェースを開かずに広く使って打っている。スピンをかける意識はない。

今はフェースを広く使っている

【ポイント③】うまく打てそうならコックを少し入れる

アプローチの調子がいい日や、しっかり打てそうな予感が働いたときはコックを少し使ってテークバック。結果的にスピンがかかりやすくなる。

今の基本アプローチはノーコック。いいフィーリングの日だけ、少しコックを使う

ミスに寛大の心を持つ

アプローチをピンの近くに寄せるよりも、グリーンに乗ればOKくらいの気持ちで打つ。自分のミスに寛容になるだけでプレッシャーなく打てて、結果がうまくいくケースが多い。

自分にやさしく。追い込まない

秋葉プロの応用編「ヘッドで円を描くロブショット」

── 今ではロブショットも得意とのことですが。

秋葉 この場合は大きな振り幅で打つため、スタンスを広めにします。フェースを開いて構え、クラブヘッドで円を描くようにスウィングしましょう。大事なのは難しく考えないで、シンプルなアプローチの応用形と考えることです。

── ロブショットを特殊なスウィングと思ってはいけないということですか。

秋葉 ロブショットも体の回転で打つ基本のアプローチの延長です。ベーシックなスウィングさえしっかりマスターすれば、誰でもロブショットが打てるようになりますよ。

【ポイント①】大きくなる振り幅にブレないアドレス

スタンスを広めにし、フェースを開く。ボールの位置は真ん中にセットしよう。

【ポイント②】フェース面が自分の顔を指す

クラブヘッドで円を描くようにスウィングするとフォローではクラブが立ってくる。ボールを打ち終わったあと、フェース面が自分の顔を指すように振り抜いていこう。

秋葉プロのロブショット

TEXT/Takashi Mishiro 
PHOTO/Yasuo Masuda

アプローチ苦手からの脱却「前編」はこちら↓

週刊GD2019年8月6日号より

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