【読者記者】No.1855「バンカーが苦手! 1発で確実に脱出するには?」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「バンカーショットが苦手」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東宝調布スポーツパーク
読者記者No.1855 原之園健一さん
●54歳 ●会社員 ●174cm・73kg ●ゴルフ歴/20年 ●ベストスコア/108 ●アベレージスコア/115 ●ドライバー飛距離/230ヤード
先生/濱田塁
68年生まれ、東京都出身。高校卒業後、渡米しゴルフ修業。ゴルフ理論や指導法なども学ぶ。複数のスクールのヘッドプロを歴任し、現在は「東宝調布スポーツパーク」でレッスン中
原之園さんのお悩み
「バンカーでボールが出ない」
バンカーから打つと大オーバーしたりそれを警戒して小さめに振ると今度は出なかったりします。確実に出せる打ち方が知りたいです。
トップの大きさに対してフィニッシュが小さい、非対称スウィング。小さく「ドンッ」と打ち込もうとしすぎていることがわかる
原之園 バンカーが苦手で……。
濱田 バンカーショットはウェッジのソールを使うといいますが、もっというとヒール側のソールを使うと楽なんです。原之園さんのアドレスは、ボールに近くてハンドアップなので、ヘッドのトウ側が砂に接地する構えになっています。ボールからもう少し離れて、ハンドダウンに構えると、ヒール側のソールから入れられます。
原之園 アドレスの感じが今までと全然違う!
濱田 テークバックは少し外に上げてください。手元が下がったので、インに引いてインから下ろそうとするとダフりやすいです。
原之園 外に上げて、砂にドンッとヘッドを落とす感じですか?
濱田 腰を回してヘッドをしっかり左に振り抜いてください。フォローで左ひじが「引けて」もいいので、フェースを返さずに振り抜くとボールが楽に上がります。
<問題点>
アドレスで手元を高くしすぎる
ボールに近く立ちすぎるとハンドアップになり、ソールのトウ側の部分しか砂に接地しない構えになる
記者「ソールがうまく使えないんです」
プロ「手元を下げると使いやすくなります」
ヘッドはネック側のソールから入れる
芝の上から打つときより少しボールから離れ、手元を下げて構える(写真左)。インパクトでソールのネック側から砂に接地しやすくなり、抵抗を最小限にしながら、ソール全面を使って打ちやすくなる
記者「どうしてもヘッドが手前から入っちゃいます」
プロ「なるべく高い位置にクラブを上げましょう」
ヘッドを低く引くとダフりやすくなる
テークバックでクラブをインに引くと、ヘッドを上から落としにくくなり、ダフりやすい。トップでなるべく手を高い位置に上げることで、無理に打ち込むことなく上からヘッドを落とせるので、仮にダフってもしっかり砂ごとボールをかき出せる
Point 1
体重は左足にかけておく
アドレスが右足体重だと、ダフって砂の抵抗を受けやすい。左足体重にすることで、ボールのすぐ手前にヘッドを落としやすくなる
Point 2
フォローでは左ひじを抜く
フォローまでロフトを維持するほうが、ボールは簡単に上がる。左ひじを引くと、ロフトを上に向けたまま振れる。フェースを返すとロフトが立ってしまう
Point 3
グリップは長く握っていい
小さく強く打とうとすると、グリップを短くしてしまいがち。バンカーではむしろグリップを長く握って、ヘッドの重さを利用して振るほうが簡単
<取材後記>
スピンがかかる感じがした
バンカーはインパクトを強くしなくちゃいけないと思っていましたが、スムーズに振り抜くほうが大事なことがわかりました。しっかり振れると、スピンも利く感じがしました。
アドレスの修正で、ヘッドが自然に上から入るようになった。かなり手前から接地しているにもかかわらず、ボールがしっかり砂からかき出されている
月刊ゴルフダイジェスト2024年4月号より