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【ゴルフジム】「年々ドライバーで球が上がりづらくなってきた。高い球で飛ばすには?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ドライバーの弾道が低く飛距離が出ない」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/サウスゴルフアカデミー千葉

教える人/香西成都

こうざいまさと。70年生まれ、香川県出身。PGAティーチングプロA級。「伸びしろ」を最大限に引き出し、ベストスコアを更新し続ける指導が人気。「サウスゴルフアカデミー」インストラクター

<今週のお悩み>
「ドライバーの弾道が低くて飛距離が出づらいです」

●星野 雅広さん(65歳/ゴルフ歴30年/ベストスコア78/平均スコア88/身長176cm)
スウィング中の上体(背骨)の角度が垂直に近く、それによってヘッドがやや上から入りやすくなっている。また、インパクト後に体がわずかに目標方向に動き、最下点が左にずれているため、それもボールが上がりづらい原因になっている

星野 年々、球が上がりづらくなっている気がします。とくに、ドライバーの弾道が低いです。

香西 星野さんは、アドレスで両肩の高さが揃っていて、背骨がほぼ垂直な状態で構えていますが、それだとヘッドを上からぶつけるインパクトになりやすいので、球は上がりづらいんです。ゴルフは右手が左手より低い位置にありますから、その分、上体を少し右に傾けて構えるのが正しい。そうすると無理なくアッパー軌道で振れて、インパクトでロフトが上を向くので球が上がります。

ボールを上げる振り方になっていません

アドレスで両肩の高さが揃っている(肩が水平)と、ボールに対してヘッドが上から入りやすくなる。さらに、フォロー側の遠心力で体が目標方向にズレやすく、そうなると最下点自体が左にズレ、ますますヘッドは上から入る

星野 一般的な「いい姿勢」は、ゴルフだとあまりよくない姿勢なんですね。

香西 それと、背骨(上体)を真っすぐにして回転すると、フォローで体が目標方向に動きやすいというのが、もうひとつのデメリットで、そうなると最下点の位置も左にズレるので、ますます球が上がりづらくなります。アドレスで上体を右に傾けるときに、骨盤を少し左にズラす感じにすると、ちゃんと左足にも体重をかけた状態で、重心を少し右足寄りにできます。スウィングがスタートしたら、インパクトまでは右重心をキープしたまま振る意識を持つと、ロフトを立てずに当てやすくなります。

星野 右重心の感じが、今までと違いすぎてかなり気持ち悪いですが、確かに打ち出し角は上がりますね。

香西 アッパーに振れるので、少しボールを左足寄りにして、ティーを少し高くするといいと思います。

これで解決!
「アドレスで上体を右に傾けて
自然なアッパー軌道で振ろう」

自然にアッパーに振れる構えにする

アドレスで左腰を目標方向にわずかに突き出すようにして、上体を右に傾けると、それだけでヘッド軌道はボールに対してアッパーになる。ドライバーは最初にこの形を作ることが重要

Point 1
右重心のインパクトをイメージする

インパクトで重心を右に残すことで、ロフトを寝かせたままアッパー軌道でボールをとらえやすくなる。アドレスの段階で、この形をイメージする

上体を右に傾ける際、顔も一緒に傾けると、アッパー軌道が強くなりすぎてしまう。あごを地面に向けておくと、すくい打ちにはなりにくい

Point 2
インパクト後も上向きに振る

上体が垂直だと、フォローでヘッドが左に振られやすくなり、低いフックが出やすくなる。インパクト後もロフトを上に向けたまま、目標方向にヘッドを出すようにすると高いストレートボールが出やすい

Drill
ボールを極端に左に置いて打つ

ボール位置を左足の前(あるいはさらに左)に置いて打つと、インパクトゾーンを右重心のまま振り抜く感覚がつかめる。左にあるボールに対して体が突っ込んでしまうと、テンプラなどのミスが出る

週刊ゴルフダイジェスト2024年2月20日号より

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