【読者記者】No.1847「ドライバーの当たりが弱く飛距離が出ません。しっかりと芯でとらえるにはどうすれば?」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ドライバーの当たりが弱い」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/DO-1 Golf
読者記者No.1847 松下由美さん
●日本語教師 ●ゴルフ歴/10年 ●ベストスコア/99 ●アベレージスコア/105 ●162cm ドライバー飛距離/160ヤード
先生/堀越ゆかり
群馬県出身。03年にプロ入会、翌年から女子ツアーに参戦。現在はレジェンズツアーに参戦しながら、レッスン活動も行う。ラウンドしながらの実戦的な指導が人気。東京・目黒区の「DO‐1 Golf」でレッスン中
松下さんのお悩み
「芯に当たらず飛距離が出ない」
ドライバーで芯に当たる感覚がなく、いつも弱々しい打球になります。バシッと芯でつかまえてもっと飛距離を出したいんです。
トップで少し右への移動が大きく、やや伸び上がっている(2コマ目)。横ずれが大きくなるほど、切り返し以降に修正動作が必要になるので、芯に当たる確率が下がってしまう
松下 ドライバーが「ポコン」と当たる感じで、全然強い球にならないんです。トップも多いです。
堀越 ボールが弱くなるのは、フェースの上のほうとかヒールに当たっているからですね。松下さんは、少し軸が左右に動きすぎているので、それが芯を外す原因だと思います。
松下 体をしっかり回さないと強い球が出ないと思って、それで軸がずれちゃうのかもしれないです。
堀越 実は体を「回そう」とすると、軸ってずれやすいんです。左右の肩を入れ替えるイメージのほうが、軸をずらさずに回転できます。テークバックで左肩、ダウンスウィングで右肩を下げる感じです。
松下 確かに、軸がずれずに今までより深く肩を回せます。
堀越 グリップや腕の力はできるだけ抜いて、クラブが「動きたい方向」を感じられるようにしてください。クラブをものすごく短く持って振ると、スウィング中のヘッドの動き(どういう力が加わるか)がわかると思います。
<問題点>
軸の横ずれが大きい
トップで右に動くと、動いた分だけ元に戻らないと正確にヒットできない。芯に当たらない場合は、なるべく軸の横ずれを少なくしたい
記者「体を回すことを意識しています」
コーチ「肩を入れ替える意識にしましょう」
インパクトで常に同じところに戻ってくるには、軸を左右に動かしたくない。上体を「回そう」とすると体が横にずれやすいので、肩を「縦に」動かして入れ替えると、軸を不動にしたまま、なおかつ深く体を回すことができる。
記者「プレーンに乗せるコツは何ですか?」
コーチ「トップでシャフトを寝かせることです」
肩をしっかり回すと、手を無理に高く上げなくても十分な大きさのトップになる。下半身から切り返し、肩の回転するプレーンとクラブのプレーンを同じ(平行)にするイメージで下ろすと、芯に当たりやすくなる
シャフトが立つと外から下りやすい
Drill
クラブの重心近くを持って素振り
ゴルフクラブは、シャフト軸線の延長線上にヘッドの重心が重ならないのが難しいところ。クラブの重心近くを持って振ると、ヘッドがどう返るかがわかりやすい
Point
体幹には常に力を入れておく
腹を引っ込める感じで腹筋に力を入れると、肩を縦に回しやすくなる。スウィング中はずっとこの感覚をキープすることで、軸ずれも防ぐことができる
フラフープの中心からずれずに回転
フラフープの中に入って、フラフープの中心が左右にずれないように回転させる(写真右)。体幹に力を入れて、肩の縦回転で体を回す感覚がわかる
<取材後記>
クラブの動きを感じられた
自分が動こうとするんじゃなくて、クラブの動きを邪魔しないようにするという考え方が新鮮でした。ヘッドの重心のこととか、意識したことがなかったので勉強になりました。
フェースを閉じながら振れるようになった!
肩の回し方を変えてオンプレーンで振れるようになった。また、ヘッドの重心がどう動くか(どう返るか)を理解することで、フェースの閉じ方がわかった
月刊ゴルフダイジェスト2024年2月号より