【ゴルフジム】「ドライバーのスウィングが安定しない。特にスライスが多いです」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「ドライバーのスウィングが安定しない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/学芸大ゴルフスタジオ
教える人/森山錬
もりやまれん。96年生まれ。ジュニア時代から飛ばし屋として知られる。18年、東京都アマチュア選手権優勝。東京都品川区の「イーストゴルフスクール」、目黒区の「学芸大ゴルフスタジオ」などでレッスン中
<今週のお悩み>
「ドライバーのスウィングが一定になりません」
●海老島 佐知子さん(ゴルフ歴2年/ベストスコア98/平均スコア102/身長168cm)
トップでやや上体がのけ反っていて、切り返し動作がスムーズにいかない形になっている。そのため、左に「踏み込もう」という気持ちとは裏腹に、インパクトからフォローにかけて、やや右サイドに体重が残ったスウィングになっている
海老島 ドライバーのスウィングが安定しないんです。球筋としてはスライスが多いです。
森山 切り返しのときに、左に動こうとする準備が早すぎる印象です。それで、胸(上体)だけが先に回ってしまって、それ以外が追い付いていないんですね。クラブが外から下りやすいですし、振り遅れるから手元が詰まって、それを逃がそうとして伸び上がりやすくなっています。
海老島 どれも心当たりがあります。
胸を早く回そうとしすぎています
森山 体(胸)を左に向けないで腕を振るほうが、ボールはつかまります。たとえば、右足の前に左足をクロスした状態で素振りをしてみてください。左に行こうとするとバランスが崩れるので、胸を閉じたまま腕を振る感覚がわかります。
海老島 いつもの感覚で振るとよろけちゃいますね。右に重心を残して振るイメージだとうまくいきます。
森山 そのとき、左腰のほうが高くなっているのがわかりますか? 普段の海老島さんはアドレスでもトップでも、逆に右腰のほうが少し高くなっちゃってるんです。そうするとクラブが上から下りるのでアウト-インになりやすいんです。
海老島 確かに、少し右に傾いている感じがします。
森山 その、傾いた感じをキープしたまま、クロスした左足を戻して、両手を合わせたところでクラブを握ると、実は理想的なアドレス姿勢になるんです。
海老島 あ、これだと自然にインから振りやすいです。
これで解決!
「インパクトまでは
右重心をキープして打とう」
左足を右足前にクロスして打つ
左足を前にして、両足をクロスした状態で打つと、右に重心を残したままインパクトする感覚がわかる。胸を開きすぎずに腕を振ることで、ヘッドの運動量が増え、自然に球がつかまることも体感できる
左足クロスをほどくとアドレスの形ができる
左足を右足の前にクロスして立ち、そこから左足だけを戻して、ドライバーのスタンス幅にする。その位置でクラブを握ると、理想的な体重配分のアドレスの形ができる
Point
切り返しでは左腰を高くする
ドライバーのアドレスでは、右腰よりもやや左腰を高くしておくほうがいい。切り返しでも左腰の高さを維持すると、クラブは自然にインサイドから下りやすくなり、上体が突っ込むこともなくなる
<取材後>
体を開かずにインパクトできた!
左右の腰の高さのアンバランスさが解消され、クラブを自然にインから下ろせるようになった
週刊ゴルフダイジェスト2024年1月2日号より