Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.104「真っすぐ打つだけがゴルフじゃない! 『とんぼ』みたいにやってみよう」

【人気連載アーカイブ】遊ぶつもりでやってみて Vol.104「真っすぐ打つだけがゴルフじゃない! 『とんぼ』みたいにやってみよう」

家族全員がチャンピオンの経験のある四国イチのゴルフ一家「二宮家」。その長男でありベストスコア59(!)のトップアマ・慎堂さんが、ゴルフに対する独特の考え方や一風変わった練習法を紹介。上達のヒントが満載!

ILLUST/Masaaki Takauji

前回のお話はこちら

雑誌をはじめ、紙媒体は斜陽産業なんて言われているが、ボクは好きである。ゴルフ雑誌も、以前は興味がなかったが、逆に現在は読みまくっている。つくづく天邪鬼なボクである。

雑誌って一般的に写真や見出しを見て興味を持ったら本文を読む、というパターンが多いと思うがボクは逆。最初にとりあえず文章を読み、それから写真を見る。そのほうが自分的には理解が高まる気がする。写真を先に見ちゃうと、なんかそれでわかった気になっちゃうからね。文章を読み、写真を見て「ほぅ、なるほどこんな打ち方もあるのか」と気に入った記事があったら実践する。これがボク流、雑誌の楽しみ方だ。

漫画ももちろん参考にする。とくに「オーイ! とんぼ」は面白い。お世辞抜きに。みなさん、漫画に出てくる技は空想の世界だからできないこと、と思っていない?

いやいや、ボクは実際にやってるからね。ときどき、登場人物がボクとそっくりなことをするので作者の方に見られているような気がして怖くなることがある。パターのスライスラインをわざとフック回転で打ったり、深いラフからミドルアイアンのトウを使って打ったりする件は「これ、ボクやん」と思わず叫んでしまったくらい。

考えてみたら、最近はそうやってヘンテコな技を使うのは漫画の登場人物とボクくらいなのかな~。昔は結構いたけど、若い世代ではほとんど見られないよね。ラインとケンカさせるような、クセのある攻め方をする人間は絶滅危惧種かもしれない。四国の一部では「慎堂の球は混乱するから見ないほうがいい」と言われているくらい。

でも真っすぐな球で、真っすぐ狙ったんじゃ面白味に欠けて漫画にならないよね。もちろん、ゴルフはスコアを競うゲームだから面白さは必要ない、という意見もあるだろう。それは正しい。シンプルに攻めるのが一番効率的だ。実際、技に溺れて大コケし我ながら呆れることも少なくないし。

ただひとつ言えるのは、ゴルフは真っすぐ打つのを競い合うスポーツでもないということ。どんな手法を使っても、少ない打数でカップに入れたら勝ち。だからいろんな球筋で狙ってみるのもアリ、ということも忘れないでほしいな。何かに例えるとすれば「おせちもいいけどカレーもね!」ならぬ「真っすぐもいいけど変化球もね!」である。たまには違ったものを食べると新鮮でおいしいし、食欲もわく。

というわけで、今日もボクは雑誌を片っ端から読んでいる。そこでちょっとしたヒントを見つけては、自分なりにアレンジするのが楽しい時間だ。みなさんも、同じものばかり食べて飽きたらときにはカレーのようなものも食べてみて。きっと新鮮でおいしく、練習意欲がわくよ。


全員がチャンピオン! 二宮家

(左から)●慎堂(ボク)1983年生まれ。13、15年四国アマ優勝。HC+2。ベストスコア59 ●英二(父)1958年生まれ。90、95年四国アマ優勝。HC0。練習場経営 ●薫(母)1960年生まれ。94~97、01、03年四国女子アマ優勝。HC2。主婦 ●歌奈子(妹)1985年生まれ。07年四国女子アマ優勝。HC5

週刊ゴルフダイジェスト2019年4月2日号より

>>2024年春テレビアニメ放送開始!
「オーイ! とんぼ」は無料公開話こちら