【読者記者】No.1845「ユーティリティでトップのミスが多い。クリーンヒットするにはどうすれば?」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ユーティリティがトップする」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/洗足ゴルフスタジオ
読者記者No.1845 高須淳子さん
●パート ●ゴルフ歴/5カ月 ●160cm ●ベストスコア/120 ●アベレージスコア/130 ●ドライバー飛距離/140ヤード
先生/馬場章矢
87年生まれ、鹿児島県出身。パーソナルトレーナーというバックボーンを生かし、姿勢、筋力、柔軟性などを考慮したスウィング作りを心がける。ティーチング資格取得準備中。「洗足ゴルフスタジオ」インストラクター
高須さんのお悩み
「ユーティリティがトップする」
ユーティリティでできるだけ飛距離を稼ぎたいんですがトップしたり、時々空振りしたりします。どうしたらしっかり当たりますか?
スウィング全体を通して、肩周りに力みがある。そのため、インパクトでクラブを自分に引き付ける動きが入り、クラブ(腕)が「短く」なっている
高須 トップのミスが多いんです。
馬場 肩と腕が力んでいて、インパクトでひじが縮んでいます。クラブを持たずに、両腕をぶらんぶらん振ってみてください。腕の力が抜けていると、まず体が回って、そのあとで腕がついてくる感じがするはずです。
高須 確かに、体と腕の時間差を感じます。
馬場 それを「ラグ」というんですが、実際のスウィングでもラグを感じて振れると、腕が縮こまらないので、ヘッドがしっかりボールに届いて、トップしなくなります。
<問題点>
インパクトで腕が縮こまる
インパクト直前で肩が持ち上がり、ひじが曲がっているのがわかる(写真)。肩から腕をリラックスさせ、クラブの遠心力を使って振りたい
<対処法>
腕をリラックスさせ遠心力を使う
記者「腕と体を一体にして振っています」
コーチ「もっとクラブの重さを使いましょう」
肩、腕、手首をリラックスさせ、ヘッドの重さを感じながらテークバックし(写真)、切り返しでも同じように、ヘッドが遠心力(慣性)によって遅れて下りてくる感じでスウィングする。腕が「長く」なり、ボールに届きやすくなる
体と腕の時間差を作る。
腕を伸ばして振れるようになってきた
両腕を左右に連続で振ると、体の回転と腕の振りに時間差(ラグ)が生じ、左右の切り返しのときに腕が体に巻き付く感覚になる。クラブを持って連続素振りをしながら、同じようにラグを感じると、腕の力が抜けた証拠
Point
クラブは指で下から支える
グリップ圧が強いと、連鎖的に肩まで力が入る。また、上から押さえるのではなく、指の力で下から支えるように持つと、無駄な力が入りにくくなる
Drill 1
テニスボールを打ってみる
テニスボールは、ゴルフボールより大きいので、「当たらないかもしれない」という不安がなく、自然に力みなく打てる
Drill 2
2つの目印の間を振る
ゴムティーなどを使って、ヘッドが通る「ゲート」を設定する。リラックスしつつも、ヘッドが確実にゲートを通過するように振る
<取材後記>
力を抜くほうが力強く振れた
力んでいる意識はなかったんですが、ちゃんと力が抜けると感覚が全然違って、「あ、今まで力んでたんだ」と思いました。それに、リラックスするほうが、強く振れる感じがしました。
月刊ゴルフダイジェスト2024年1月号より