【通勤GD】芹澤信雄「1番ホールの木の下で…」Vol.48 スウィングの“土台”はシンプルがいい ゴルフダイジェストWEB
スウィングから余計なものを取り払って二ュートラルな状態にしたいという。この「ニュートラル」な状態こそスウィングの基本であり、不調時に戻るべき拠りどころとなる。それが「レベルスウィングなのです」と芹澤信雄プロ。今週の通勤GDは芹澤信雄「1番ホールの木の下で…」。その第48回。
【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
芹澤信雄プロ
1959年生まれ。ジャンボ尾崎に「世界一パーパットが上手い」と評されたパットの名手。1987~2000年にツアー5勝。その後シニア1勝。飛距離優先時代をショットの質で生き抜く。チーム芹澤ゴルフアカデミー主宰。
少なからず様々な影響を受けるスウィング
ゴルフは「自分との戦い」と言いながらも、自然を相手にプレーするスポ—ツですし、試合になれば相手もいますので、どうしても自分の外からの影響を受けてしまいます。
たとえば、強い風の中で戦った試合のあとは、体が風に負けないように強ばりがちですし、スウィングのリズムが速くなったり弾道のイメ—ジなども無意識のうちに低くなっています。
フェードばかり要求されるコースでプレーしたあとは、体の中にある球筋のイメージがフェ—ド寄りになっていることもあるし、飛ばし屋と一緒に回ると、いつのまにか大振りになっていたりもします。
そういうのが蓄積してくると、スウィングのリズムが狂ってきたり、アドレスなどにもわずかなスレが生じたりするんです。そして、それに気づかないままプレーしていると少しずつどこかがおかしくなり、蓄積量が一線を越えると、急に目に見える症状になって現れたりします。
対処療法でスウィングを作ってはいけない
そんなときに「なんだか球がつかまらないからつかまえて打とう」なんて対処療法をしてしまうと、スウィング全体が一気に崩壊することがあるので、とても危険なんです。そういうときに「戻るべき基本」を持っている人は、大崩れしません。
「球がつかまらないからつかまえて打つ」という対処療法ではなく、「自分にとっての基本動作」に戻ることで、全体をニュ—トラルな状態に戻して治療するのです。スウィングの基礎作りというのは、この「自分にとっての基本」を確立する作業です。
僕の場合でいうと、ベアグラウンドからハーフスウィングでライナー性の球を打つ練習だったり、高くティアップして7番アイアンでフェードを打つ練習だったりします。
僕がアマチュアの方に「レベルスウィング」をすすめるのは、この「二ュ—トラル」を作る基準にしてほしいからなんです。腰の水平回転を基本とした左右対称の動きが土台になっていれば、フェードやドローを打つときもアジャストが簡単ですし、飛距離を求めてスピードアップさせたりしても歪みが少ない。
フェースも自分で意識的にターンさせる動作が身についていれば、反対に返さないで打つこともできるんです。大事なのは、「いまフックが出ているから」とか「右に行くから」というような現象への対処療法でスウィングを作らないこと。
ケガをしにくく、ニュートラルな動作をきちんと身につけることが、上達のいちばんの早道なんですよ。
レベルスウィングがいちばんシンプル
【ケース1】腰を水平回転させてスウィング
芹澤流「レベルスウィング」は、腰を水平に回転させるのが基本。軸の傾きがないから動きに歪みが
なく、体への負担も少ない。スタンス幅の中で、軸を意識してスムーズに回転しよう。
【ケース2】フェースをしつかり返してスウィング
肩から肩の振り幅の間で、左右の腕が入れ替わり、しっかりとフェースターンをするのが基本。この
動作が基準になっていれば、フェースの開閉を抑えることも、強めることも自由自在だ。
【ケース3】下半身を積極的に使ってパワ一を出す
上の2つの動きが正しくできていれば、あとは下半身を積極的に使えば使うほどパワーが出せる。下半身は左足を踏み込んで打つ「ステップ打ち」のように使う。実際にスウィングでは足は浮かさないが、動きの質は同じだ。
月刊GDより
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