【通勤GD】芹澤信雄「1番ホールの木の下で…」Vol.49 「飛ばす」ばかりではゴルフにならない ゴルフダイジェストWEB
トッププロのショット精度はすごいが、それでもピンばかり狙わずつねにミスしたときのことを考えて、大叩きしない保険をかけている。ミスの確率も、ミスしたときの幅も、ずっと大きいアマチュアはもっとマネジメントを意識すべきだと芹澤信雄プロ。今週の通勤GDは芹澤信雄「1番ホールの木の下で…」。その第49回。
【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
芹澤信雄プロ
1959年生まれ。ジャンボ尾崎に「世界一パーパットが上手い」と評されたパットの名手。1987~2000年にツアー5勝。その後シニア1勝。飛距離優先時代をショットの質で生き抜く。チーム芹澤ゴルフアカデミー主宰。
コースマネジメントで90は切れる、80だって切れる
葛城コルフ倶楽部で行われるヤマハレディ—スでは、練習日にコースへ行って、チーム芹澤の女子選手たちの様子を見に行くことがあります。練習ラウンドでは葛城GC所属の藤田寛之くんも同行して、選手たちにコース攻略のアドバイスをすることもあるんです。
藤田くんがキャディをしたら有利なんじゃいないの、なんてことも言われたこともありましたが、彼がキャディじゃ選手が緊張しちゃって普段どおりのプレーができなくなっちゃうでしょうね(笑)。
でも、藤田くんがコ—スをよく知っているということ以上に、男子プロと女子プロではコースマネジメントのレベルに大きな差があるのは事実。彼がプレー中にどんなことを考えているかを知れば、女子プロにとってすごく勉強になるとは思います。
僕も、西山くんが初優勝をしたときにキャディをしていましたし、アカデミーのある大箱根カントリークラブ(現在は太平洋クラブ御殿場コース)で一緒にラウンドしたときなどに、それは如実に感じます。
アンダーバーでプレーする女子プロたちでさえ、なんとなくピンを狙っていることが多く、ミスに対する保険のかけ方や、ピン位置と風や傾斜などによっての狙い方などは全然未熟です。
行ってはいけないところを避けるのが優先
アマチュアのみなさんにも言えることですよ。「100が切れない」と悩んでいる人の多くは、現在の技術のままでもマネジメンを工夫するだけで簡単に100を切れる場合がほとんどですし、平均スコアが80台の人なら、頭の中の改革で、すぐに70台で回れるようになります。
とはいえ、マネジメントというのは、上手くなって振り返ってみると「どうしてあんな当たり前のことができなかったんだろう」というような簡単なことが、そのときにはわからないものなんですよね。
アマチュアにありがちなマネジメントの問題点というと、やはりピンを狙いすぎる点。僕らプロゴルファーでも、ピンをデッドに狙うことはそう多くありません。基本的にはピンに寄せることよりも、「行ってはいけないところ」に行かないようにすることが優先。
そしてグリーンセンターや安全なサイドを狙って打って、風に流されたり少し曲がったりして、その結果ピンに寄ればラッキー、という狙い方をするものなんです。
そのためには、アイアンをマン振りしちゃダメですよ。フルスウィングの7、8割の力感で、あくまで狙ったところに「運ぶ」んだということを忘れないでくださいね。
アイアンはコンパクトに振る。強振は禁モツ
【ケース1】ボール位置は7番で真ん中
アイアンショットのボール位置は、7番アイアンで「スタンスの真ん中」が基本。番手が上がるにつれて左寄りになるが、ショートアイアンでもこれより右に置くのはおすすめできない。
【ケース2】肩から肩の振り幅でシャープに振り抜く
アイアンは飛ばす必要がないクラブ。大振りはスウィングを乱し、ショットの精度を損なうので厳禁。フルショットでも「肩から肩」<らいのイメージで十分。
【ケース3】左右の股関節にしっかり乗ろう
振り幅を抑えようとして体の回転が不足しないように注意。トップで右の、フォローで左の股関節に
真上から乗れるポジションを作れればしっかり回転できる。
月刊GDより
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