Myゴルフダイジェスト

  • ホーム
  • レッスン
  • 【読者記者】No.1827<前編>「最近飛距離が落ちてきた。トップが浅いのが原因だと思うのですが…」

【読者記者】No.1827<前編>「最近飛距離が落ちてきた。トップが浅いのが原因だと思うのですが…」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「トップが浅くなったせいか飛距離が落ちた」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Hiroaki Arihara TEXT/Daisei Sugawara THANKS/クレアゴルフフィールド

テークバック トップ 浅い

読者記者No.1827 金堂善一郎さん

●60歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/20年 ●ハンディキャップ/11 ●ベストスコア/75 ●平均スコア/85 ●178cm・78kg ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/堀田晃宏

64年生まれ、大阪府出身。98年、プロ入会。22年、ジャパンロングドライブ選手権スーパーシニア部門優勝、アジアロングドライブ選手権優勝。動きの連動性を大切にした指導が人気

堀田晃宏

金堂さんのお悩み
「テークバックが浅くなってしまう」


最近、ドライバーの飛距離が落ちてきたと実感しています。自分なりに分析してみるとテークバックで上体がねじれなくなってトップが浅いのが原因だと思うんですが……。


本人の自覚通り、トップはやや浅め。そこから、きちんと下半身を使ってクラブを下ろしているが、フォローの部分でもう少し力強さがほしいところ

金堂 どうしても、上体がねじれなくなってきてしまって……。

堀田 テークバックを深く回すには、背中の左側と左のお尻を、グッと押し込む感覚が必要なんですが、その意識はありますか?

金堂 背中の筋肉を使う意識はほとんどなかったです。

堀田 ヘッドを上じゃなく、目標からできるだけ遠くに上げてみてください。そうすると、左の背筋を使う感覚がわかるはずです。

金堂 確かに背中が張ります。

堀田 そこまで回してから、手首をコックして手を上げると、上体がねじれたトップができます。それができたら、次は「速く振る」ということを体に覚えさせましょう。まず軽いものを思い切り振って、それと同じスピードを出すイメージで、徐々に重いものを振ります。そのあとで、もう一度自分のクラブを振ると、一時的ですがヘッド速度がアップするんです。

金堂 本当だ、スゴイ!


テークバックが浅い 問題点

<問題点>
胴体部分がうまくねじれていない

テークバックの途中で上体の捻転が止まり、手を上げることでトップの高さを出している。これだとパワーの蓄積は小さい。

記者「手は高く上げるほうがいいですよね?」
プロ「『高く』じゃなく『遠く』に上げるんです」

テークバック浅い 解決法
最初に、手を飛球線と反対方向にできるだけ伸ばして、体から「遠く」する。このとき、自然に上体も回転している(写真左)。その後、手首をコックし腕を伸ばしたまま少し上に上げると、捻転の強いトップになる(写真右)

Point 1
重いものを振るリズムで上げる

テークバック浅い 直し方

重いものを両手で振る際、左から右に振るときは、まず右足を踏み込み、体の力を使って重さを引っ張る。テークバックでも、右足を踏む感覚は必要。

Point 2
左の背筋と尻の筋肉を使う

テークバックでは左の背筋と尻の筋肉、フォローでは右の背筋と尻の筋肉を使う。「ここを使う」と意識するだけで、動きは変わってくる。

テークバック ドライバー飛距離アップ

Drill
クラブを持たずに手を遠くに上げる

左右の手のひらを合わせた状態で、テークバック、フォローと、できるだけ遠くに手を上げる。背筋を使って、上体を捻転させる感覚がわかる。

3種の素振りでヘッドスピードが上がる

テークバック浅い 練習法

【Step 1】軽い練習器具を全力で振る
【Step 2】自分のドライバーを全力で振る
【Step 3】重いバットなどを全力で振る

軽い練習器具を何度か全力で振り、同じように普通のクラブ、重い練習器具を振る。順番は逆でもいい。「軽い→重い」、あるいは「重い→軽い」を続けて行うことで、速く振るのに必要な動きを体に覚えさせることができる。

【Step 1】はクラブを逆さにして振ってもOK

軽い練習器具がなくても、ドライバーを逆さに持って振ることで代用できる。自分が出せる最大のヘッドスピードを出すように振る。

【Step 3】はアイアン2本を互い違いに持ってもOK

重い練習器具の代わりに、アイアン2本を振るのでも十分効果が出る。できるだけ、軽いものを振ったときのスピードに近づけて振る。

応用編
ひざ立ち打ちで手の速度をアップ

練習環境が許せば、ひざ立ちの状態で軽いものを思い切り振ってみるのもいい。腕をどう動かせば、クラブを速く振れるのかがよくわかる。

さらに飛距離を伸ばすための方法は?
>>後編へ続く

月刊ゴルフダイジェスト2023年9月号より