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【ゴルフジム】「バンカー越えが苦手! アプローチで球をフワッと上げるには?」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「やわらかく上げて止めるアプローチが苦手」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/ザ・プレミアムバックステージ虎ノ門

教える人/藤井誠

ふじいまこと。58年生まれ。米軍多摩ヒルズGCで長く副支配人を務めながら、「多摩キッズ」を創設、ジュニア育成に力を入れる。現在、「ザ・プレミアムバックステージ虎ノ門」アドバイザー兼インストラクター

<今週のお悩み>
「やわらかく上げて止めるアプローチが苦手です」

●石原愛子さん(HC14/ベストスコア73/平均スコア80/身長163cm)
50ヤードのアプローチショット。テークバックの大きさに対してフォローが小さく、左右非対称のスウィングになっている。これだと、低くて強い球になりやすく、高い球でふわっとやわらかく寄せたい状況には不向き

石原 アプローチの出球が強くなりやすいので、バンカー越えみたいな状況は苦手です。

藤井 アプローチでは、上げるときも下ろすときも、フェースを目標に向けたままで、ブランコのように動かす感覚が必要です。石原さんの場合は、上げるときに開いて、下ろすときに閉じるという、フルショットに近いフェースの動きになっているので、どうしても球が強くなりやすいです。

石原 ヘッドを真っすぐ動かす感覚でしょうか。

藤井 というよりは、手の動きをなるべく抑えて、体の回転をしっかり使って打つイメージのほうがいいです。とくに、フォロー側でしっかり左足に乗って、大きな円弧でヘッドを振り抜くようにすると、簡単に高いボールが打てます。

フェース面を真っすぐに使えていません

体が回らずにヘッドだけが走る
フォローを小さく、低く抑えようという意識があるせいで、テークバック、フォローともに体の回転が少なく、代わりに腕のローテーションが大きくなっている。トップでフェースが開き、フォローで強く閉じるため、球が強くなりやすい。

石原 (胸や顔を)下に向けたままフィニッシュするのがクセになっていたみたいです。もっとしっかり、胸を目標に向けたほうがいいんですね。

藤井 そうですね。骨盤から上(胸、肩)を全部左に回すイメージで振ってみてください。振り幅は左右対称が基本ですが、高い球を打つのであれば、フォロー側のほうが大きくなるように振るほうがいいです。

石原 今までは、トップが大きくて、フォローが小さすぎましたね。

藤井 それと、グリップは下からあてがうのではなく、左右の手で上から押さえるように握ると、インパクトでフェースの向きが変わりにくくなります。

これで解決!
「手の動きを抑え
 体をしっかり回して打とう」

フォロー側を大きくして振り抜く
アプローチでやわらかく寄せるコツは、ゆったりしたスウィングで、フォロー側を大きく振ること。フォローを小さくとどめようとすると、どうしてもインパクトが強くなり、ランが多くなってしまう

Point 1
「ブランコ」のようにフェースを動かす

アプローチでは、極力フェースターンを減らして、ちょうどブランコのような単純な振り子でヘッドを動かしたい。フェースターンが入ると、インパクト条件が複雑になり、狙った球筋を打ちにくい

Point 2
グリップは左右とも上から握る

グリップを下から支えるように握ると(写真下)、スウィング中にフェースがローテーションしやすくなる。左右とも上から握ると(写真上)、フェースの向きが変わりにくいのでアプローチには適している

Point 3
テークバックでフェースはスクエア

短い距離でも体の回転を使って上げると、フェースはスクエアになる(写真)。体の回転が止まって、手だけでクラブを上げてしまうと、この時点でフェースが開いてしまう

週刊ゴルフダイジェスト2023年7月18日号より