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【読者記者】No.1821「ドライバーと5番ウッドはつかまるのに、3番ウッドだけ右に出てしまいます」

読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「3番ウッドだけ右へのミスが出る」というもの。果たして解決方法は?

PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/Private Golf Club 332

読者記者No.1821 生方健介さん

●37歳 ●自営業 ●ゴルフ歴/18年 ●ベストスコア/68 ●平均スコア/88 ●170cm・84kg ●ドライバー飛距離/230ヤード

先生/今野一哉

82年生まれ、千葉県出身。20代前半で渡米し、ゴルフ修業。ゴルファーのレベルに合わせたレッスンが好評で、ジュニアの指導が得意。東京・江戸川区で「キッズゴルフクラブ」を主宰

生方さんのお悩み
「3番ウッドのつかまりが悪い」


3番ウッドでつかまえきれずに、右にミスしてしまうことが多いです。ドライバーと5番ウッドはつかまるので、何が悪いのかわからず悩んでいます。


インパクトからフォローにかけて、やや左腕の動きが硬く、手元が目標方向に流れる形になっている。つかまえて打つなら、もう少しヘッドを走らせたい

生方 3番ウッドだけ、ちょっとつかまりが悪いんです。

今野 左手のグリップ圧が強すぎる感じがしますね。そのせいで、ヘッドがうまくリリースされずに、手元がずっと目標方向に出ていくようなインパクトになっています。

生方 グローブによく穴が開くんですが、それと関係ありますか?

今野 穴の開く位置が問題で、小指側の手首に近いところに開く場合は、クラブを「パーム」で握りすぎです。指の付け根部分にグリップを押し当てる感じで、指で握ると、グリップに無駄な力が入らずに、インパクトでスムーズにクラブをリリースできます。

生方 なるほど。

今野 それと、ダウンスウィングでなるべく左手を強く握らずに済む角度で、クラブを下ろすことを意識してみてください。たとえば、クラブを寝かせすぎると、支えるのに力が要るので、グリップ圧は強くなります。左手の小指を外しても問題なく振れれば正しい角度で下ろせています。

<問題点>
フォローで左ひじが張ってしまう

左腕に力が入って、左ひじが張った状態になっていると、ヘッドがリリースされずに、手元が流れたフォローになる

記者「左腕のリードで振っているんですが……」
プロ「もっとヘッドに仕事をさせるほうがいいです」

左手を適正なグリップ圧で握ると、インパクトゾーンで自然にヘッドがリリースされ、手元を追い越していく(写真)。このときフェースもターンして、勝手にボールがつかまるスウィングになる

手のひらの小指側、手首に近い部分に穴が開く人は「パームグリップ」で握っている可能性が高い。これだと左手に無駄な力が入りやすい

Point 1
トップでクラブを寝かせない

シャフトがうすい金属板でできている練習器具を使ったとき、トップでヘッドが背中側に垂れるのは、クラブを寝かせすぎているということ

Point 2
手元を支点にクラブを返す

左手のグリップ圧が適正だと、インパクトゾーンでヘッドと手元の入れ替え(ヘッドが手元を追い越す)が起こる。手元がずっと先行し続けるのは、グリップ圧が強すぎる証拠

Point 3
最後は右手の指先でヘッドを加速させる

ダウンスウィングでは、野球のピッチング同様、体の大きい部分(足、腰など)から動かしていき、そのエネルギーがいちばん小さい指先に集約する。このイメージがあると、最大スピードでインパクトしやすくなる

Drill
左手1本で限界まで長く持って振る

左のグリップを限界まで「頼りなく」し、それでも問題なく振れるクラブの角度を探す。左手の親指に真っすぐクラブが乗る感覚があると、最小限の力でオンプレーンに引き下ろせる。クラブの傾きが大きいと、左手で支えられない

<取材後記>
当たりが厚くなった
グリップとクラブの角度を変えただけで、いきなり当たりが厚くなりました。それと、野球のピッチングのように指先に力を集めるイメージも参考になりました。

月刊ゴルフダイジェスト2023年7月号より