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【通勤GD】迷ったとき、ユハラに帰れ! Vol.19 砂は叩くな、砂は切り取れ! 湯原信光 ゴルフダイジェストWEB

今週の通勤GDは「迷ったとき、ユハラに帰れ!」。「バンカーショットでも、打とうとする球のイメージをはっきり持つことが大切だ」というのがミスターベーシック・湯原信光の金言。アマチュアはそのイメージを持たすに、教わった型どおりの打ち方だけで対処しようとするから上達しないともいう。弾道イメージと状況に合わせた、狙い方&打ち方を聞いていった。

前回、第18話のお話

【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。

【湯原信光プロ】
ツアー7勝、シニアツアー1勝の日本を代表するショットメーカー。とくにアイアンショットの切れ味は、右に出るものはないと言われた。現在は東京国際大学ゴルフ部の監督も務め、後進の指導にも力を注いでいる。

草をスパッと斬るように打つ

GD 前回、バンカーもラフも必要とする技術は同じだとおっしやっていましたよね。だとすると、バンカーが苦手なアマチュアは、バンカーに入ったとしても、ラフから脱出するつもりで打てば、成功する確率が高くなるんじゃないですか?

湯原 その可能性はありますね。ただ、バンカーショットの基本的なことは、しっかり頭に人れておいたほうがいいですよ。

GD 私事ですが、ソールのバウンスが砂に跳ねて、ボールに直接当たるホームランをよくするんです。これってやっぱり基本がわかっていないということでしょうか?

湯原 意図しているところよりも手前にヘッドが下りているから、バウンスが跳ねてしまうのです。ボールの下までスーッとヘッドが入っていかなければ、そうなりますよ。きっと、「ボールの手前にヘッドを叩き込め」と教わっているからそうなるんでしょうね。ただ打ち込むだけだと、砂を押しているだけになってしまいます。

GD 砂を押しているだけですか?

湯原 砂は押すのではなく、切るんです。砂を押すような打ち方では、砂が軟らかいとヘッドは潜ってしまうし、硬ければ跳ねてしまいます。ラフではウェッジで草をスパッと刈るような打ち方をするでしょ。考え方はそれと同じで、SWのソールで砂を押すよりも、砂を切り取るように振れば、ミスはずつと少なくなります。

GD なるほど。やっぱりラフと同じイメージなんですね。

状況に応じて自分の体を合わせる

湯原 それから、アマチュアはフェースの開き方にも問題があると思います。フェースを開くということは、たとえばロフト58度のSWを60度とか62度にして使うということですが、ただ単にフェースを寝かせただけの状態で打つとヒールのほうから入ってしまうので、開いた意図とはまるで違った結果になってしまいます。

湯原 試しに、スクェアにアドレスした状態のままフェースを開いてみてください。フェース面をターゲット方向に向けたままにしておけば、グリップエンドは体の右サイドを指すはずです。

GD フェース面を目標方向に向けた状態にしておこうと思ったら、手の位置がハンドレートになった構えになりますね。

湯原 そのままの形でボールを打つには無理があります。だからグリップエンドが向いている方向に、自分の体を合わせなければならないんです。

GD そうすると必然的にオープンスタンスになりますね。

湯原 打ちたい高さに応じてフェースを開いたら、ボールを中心にして、フェースの向きとシャフトの向きに合わせて体の位置、つまりスタンスが決まるわけです。

フェースを開くとシャフトは右に傾く

GD なるほど。フェースを開いたら、ただ単純にオープンスタンスにするのではなくて、シャフトの傾きに応じたスタンスの開き具合というか、体の位置が必要だということですね。

湯原 それから、フェースを開<とヒール側が浮きやすく、ソールのトウ側から砂に当たりやすくなってしまうため、そのぶんハンドダウンにして、ソールのヒール側を使う意識を持つことも大切です。そういうことがわかっていてス夕ンスをオープンにするのと、ただ教わったままオープンにするのとでは、毎回変化するライヘの応用カがまるで違うはずです。

GD 反対に、フェースを閉じて使う場合も同じですね。

湯原 そうです。フェースを閉じればグリップエンドは体の左サイドに向きます。

フェースを閉じるとシャフトは左に傾く

GD 今度は、ハンドファーストに構えなければクラブが握れませんね。

湯原 フェースの開き具合に応じてシャフトの傾きが変化するのだから、その傾きに応じた体の位置があるわけです。

GD ボールをどこに置くのかではなく、ボールのライやクラブの機能に対して、自分の体の位置をどうするのかを考えるわけですね。

週刊GD2013年より

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