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【ゴルフジム】「バンカーが苦手で大抵、1発で出せません」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「バンカーが苦手で大抵、1発で出せません」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/G Factoryゴルフアカデミー

教える人/中島孝之

なかじまたかゆき。67年生まれ、神奈川県出身。PGAジュニアリーグ北関東ディビジョンのサブディレクターとして、ジュニア育成に力を注ぐ。茨城県プロゴルフ会副会長。「G Factory ゴルフアカデミー」代表

<今週のお悩み>
バンカーが苦手で大抵、1発で出せません

●島知子さん(ゴルフ歴33年/ベストスコア81/平均スコア95/身長159cm)
振り幅が左右対称で、インパクトしてからしっかりフォローを出そうとしているのがわかるスウィング。フォローを大きくすると、通常は球が高くなって飛距離は抑えられる。もう少し前に飛ばす打ち方のほうが、「安全に」出せる可能性はある

 バンカーがとにかく苦手で……。自信を持って1発で出せる打ち方を覚えたいんです。

中島 島さんの場合、バンカーを普通のアプローチの延長線上の打ち方で対処していて、それはそれでいいんですが、確実に「出す」ということであれば、少し特殊な打ち方というか、バンカー専用の打ち方をしたほうがいいと思います。

 バンカー専用ですか?

自分で頑張って球を飛ばそうとしています

クラブを左に振り抜いている
グリップを短く持って、フォローをしっかり大きく左に振り抜く打ち方は、ある程度スピードを出して振らないと思ったようにボールが飛んでくれない。また、ヘッドの入り方によって飛距離や球の高さにばらつきが出やすい

中島 簡単にいうと、普段はやっちゃいけない「しゃくる」打ち方をすると、出すだけなら簡単に出ます。いつもは、インパクトしてから、ちゃんと手を左に振ってフォローを出していくと思いますが、それをもっと手前から手元を止めてしまって、ヘッドだけでボールを拾う感じで打ちます。もう、右足の前くらいで手首を使ってヘッドを返しちゃうような打ち方ですね。

 すごく手前から入っちゃうんですけど……。

中島 普段通りのボール位置だと、少し左すぎるんです。素振りで砂をドンッとやって、ヘッドが最初に砂に触れるところにボールを置いてみてください。

 自分で思っているより、右足寄りにヘッドって落ちるんですね。

中島 普段のボール位置が左足かかとくらいで、フェースを開いて構えていますけど、ボールを中に寄せて、フェースはスクエアにして構えます。それで、インパクトで手元を止めて「しゃくる」んです。

 あ、すごく簡単に出せました。

これで解決!
「手元を振る意識を抑えて
 ヘッドに仕事をさせよう」

ヘッドの重さを使ってボールを「かき出す」

バンカーから楽にボールを出すコツは、ヘッドの重さを利用して、ソールをボールの下に潜り込ませること。グリップはなるべく長く握り、手首をやわらかくして、早めのリリースを意識して打つのがいい

ヘッドが最初に接地するところにボールを置く
砂の上で素振りをして、ヘッドが最初に砂に触れるところがどこか確かめてみる。その位置にボールを置くことで、ボールコンタクトが安定する

Point 1
グリップは目一杯長く握る

グリップは長く握ったほうが、ヘッドの遠心力が強くなり、よりソールが砂に潜りやすくなる。また、単純にクラブを長く使うほうが、砂に届きやすい

Point 2
手元を止めてヘッドを走らせる

インパクトゾーンで手元を「振り続けて」しまうと、ヘッドが砂に潜りにくい。手元を「止めて」、ヘッドだけを先に送るようなイメージで打つと、少ない力でヘッドを砂に潜らせられる

週刊ゴルフダイジェスト2023年5月30日号より