【ゴルフジム】「ドライバーだけ極端に球が上がらないんです」
読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは、「ドライバーだけ球が上がらない」というもの。その解決法とは?
PHOTO/Norio Tsuburaoka TEXT/Daisei Sugawara THANKS/東宝調布スポーツパーク
教える人/濱田塁
はまだるい。68年生まれ、東京都出身。高校卒業後、渡米しゴルフ修業。ゴルフ理論や指導法なども学ぶ。複数のスクールのヘッドプロを歴任し、現在は「東宝調布スポーツパーク」でレッスンを行う
<今週のお悩み>
「他のクラブはそうでもないのに
ドライバーだけ球が低いんです」
●野口貢央さん(54歳/身長173cm/ゴルフ歴39年/ベストスコア76/平均スコア90)
アドレスでの左手がかなりのフックグリップになっている(1コマ目)。フェースが閉じやすいメリットがある反面、ロフトが立って当たりやすく、球は上がりにくい。また、左への軸移動が大きく(3コマ目)、手元が前(目標方向)に出るのもロフトが立つ要因
野口 ドライバーだけ、極端に球が上がらないんです。
濱田 ボールが上がらないということは、フェースがかぶっているか、あるいはハンドファーストが強すぎるのか(いずれもロフトが立って当たる)ということが考えられますが、野口さんの場合、少しずつ「どちらも」という感じがします。
野口 ロフトを生かし切れていないってことですね。
濱田 そういうことです。たとえば、左手のグリップをかなりフックに握っています、これも球が低くなる原因のひとつです。フックグリップはインパクトでフェースが閉じる(左を向く)ので、真っすぐ飛ばそうとするとハンドファーストを強くするしかないんです。
ロフトを生かすスウィングになっていません
野口 ダスティン・ジョンソン(DJ)みたいなスウィングってことですね。
濱田 DJくらいパワーがあれば別ですが、普通はハンドファーストだと球は上がりにくくなりますから、ドライバーはむしろ、ヘッドを先行させて、アッパーに入れるイメージのほうがいいです。右足の前でインパクトするようなイメージで、手元を遅らせて打ってみてください。
野口 ヘッドを先に出すイメージは、今までなかったですが……明らかに打ち出しが高くなりましたね。
濱田 もう少しイン-アウトに振れると、フェースが開いた(ロフトが上を向いた)状態が長くなって、さらに球が上がりやすくなります。クローズスタンスで練習すると、インから下ろす感覚が身につきます。
これで解決!
「手元を遅らせるイメージで
“ヘッドファースト”で打とう」
右足の前でフルリリースする
Point 1
グリップはある程度長く握る
グリップを長く握るほうが、シャフトのしなりが大きくなり、ボールは高く上がりやすい。グリップエンドが少しだけ余る程度に長く握り、グリップ圧はできるだけゆるくするといい
Point 2
フォローではヘッドを高い位置に振り抜く
フォローでクラブが低い位置に収まるのは、アウト‐イン軌道になっている証拠。高い位置に振り抜くように意識すると、自然に軌道がイン‐アウトになりやすい
Drill
右足を大きく引いてインから振る練習
クラブをインから下ろすほど、フェースが閉じるタイミングを遅くしやすい(=ロフトが不必要に立ちにくい)。超クローズドスタンスで打つと、イン‐アウトに振る感覚がわかる
週刊ゴルフダイジェスト2023年4月18日号より