【読者記者】No.1808「ドライバーだけ球がつかまり切らず、スライスしてしまいます」
読者が自身の悩みを解決する方法について、直接プロに取材する「読者記者」。今回のお悩みは「ドライバーでもしっかりとつかまった球が打ちたい」というもの。果たして解決方法は?
PHOTO/Hiroshi Yatabe TEXT/Daisei Sugawara THANKS/蕨ゴルフ練習場
読者記者No.1808 両角慎也さん
●29歳 ●会社員 ●ゴルフ歴/3年 ●ベストスコア/78 ●平均スコア/87 ●178cm・62kg ●ドライバー飛距離/250ヤード
先生/白石尚子
福岡県出身。高校卒業後、静岡県のゴルフ場で研修生となり、04年プロ入会。スウィングの問題点を的確に指摘し、やさしい表現で指導する。現在、埼玉県近郊でレッスン中
両角さんのお悩み
「出球が右に出てつかまえ切れない」
アイアンはそうでもないんですが、ドライバーだけ球がつかまり切らない感覚があります。少しだけスライスするし出球も目標より右に出てしまうんです
ダウンスウィングで、体全体が開くフェード系スウィング。フォローでもフェースが開いているので(4コマ目)、つかまり切らないのはこれが原因か
両角 ドライバーだけ、まだスライスが出るんです。出球も目標より少し右です。
白石 インパクトで左腕からクラブまでが一直線の状態を作ると、フェースがスクエアになって、出球がきちんと目標方向に出ます。両角さんは、手元が目標方向にズレていて、フェースが開いて当たるので、出球が右になるんです。
両角 なるほど。
白石 インパクトゾーンで、グリップエンドをずっとお腹に向けたまま振るイメージだと、手元が前(目標方向)に出ないんです。たとえば、細い棒(シャフトなど)をクラブと一緒に握って、その棒が実際にお腹に当たった状態で素振りをしてみてください。
両角 あ、今まで手元だけ前に出していたのが、よくわかります。
白石 あと、左手だけで何かをパチンと叩くと、手元が止まってヘッドが走るという関係がわかると思います。クラブを左手で逆さに持って、キャディバッグを軽く叩く練習がおすすめです。
<問題点>
インパクトで手元が左に流れる
インパクトが過度なハンドファーストになると、フェースは開いて当たる。つまり、手元を振り続ける意識があると、フェースは開いてしまう
記者「インパクトにヘッドが間に合わない感じがします」
プロ「手元を止めるとヘッドが走ります」
手元を左サイドに引っ張らない
インパクト後は、腕と体の回転が連動して、一体となって動く。手元を急激に左へ振ると、連動が途切れてボールを押せなくなる
左手1本でバッグを叩く。
手元を止める感覚がわかってきた!
右手は卓球の「ドライブ」の形
左手の動きを邪魔しないようにしながら、右手はゆるやかにクラブを返す。ちょうど、卓球の「ドライブ」を打つときのように動かすといい
Drill
バケツで自分に水をかけるように振り抜く
フォローからフィニッシュまでの腕の使い方は、バケツで自分に水をかけるときの動きとほぼ同じ。水が背中のほうに飛ぶようだと、手元を左に振りすぎている
Point 1
フォローでも手は体の正面
インパクトを過ぎても、手元がずっと体の正面にある状態を保つ。グリップエンドからの延長線が、ずっと腹を指しているイメージで振るといい
Point 2
フィニッシュでは両ひじを締める
両ひじの高さを揃え、軽く絞るようなイメージでフィニッシュをとると、最後までしっかり振り抜ける。クラブは首の後ろに収まる
<取材後記>
縦振りになってつかまった
手元を一生懸命振っていたから、少し横振りの感じになっていたのがわかりました。手元を止めたら、フォローが縦に出るようになって、ボールがつかまりやすくなりました。
月刊ゴルフダイジェスト2023年4月号より