【アプローチ】突っ込みたいけど突っ込めない① ピン奥アプローチのやさしい打ち方はウェッジで低い球!
ピンがが奥の30ヤードは、グリーンオーバーを嫌がり大きくショートしやすい。ピンまでしっかり寄せて、1パットで決められればスコアがグッと縮まるはず。「奥の恐怖がなくなれば気持ちが楽になりますよ」と言うのは高橋慧プロ。恐怖を打ち消し、しっかり寄せられるコツを教えてもらおう!
【考え方】SWで低い球がイチバン寄る!
GD ピンが奥に切ってあるアプローチは、大きくショートすることが多いです。
高橋 ショートする原因は、いくつかあります。ひとつはグリーン奥の恐怖です。奥を怖がり突っ込みきれないんです。ふたつめはしっかり振ろうとして大きなトップを作り、ダウンでゆるむこと。3つめは、球を上げようとしてすくい打ちになることです。寄らない人の多くは、このどれかに当てはまるはず。
GD では、しっかり寄せるにはどうしたらいいでしょう。
高橋 SWで低い球のアプローチが効果的です。
GD 転がしよりもですか?
高橋 転がしが悪いわけではありません。ですが、30Yもあるアプローチで転がそうとすると、傾斜など、考えることが多くなります。「グリーン上をどう転がるか」を計算するのは、われわれプロでも難しいです。
GD なるほど。でもなぜ低い球がいいんですか。
高橋 高く上げようとするとロフトが寝るので自分が思っているより飛びません。低い球で狙うほうが距離の計算がしやすく、ショートのミスが減るんです。
奥まで突っ込めず大ショートする3つの原因
【原因①】グリーンオーバーを怖がる
「奥にこぼしたらいやだな……」という恐怖から、なかなか打ち切れない。奥を警戒しすぎると、スウィング中に怖がりゆるみにもつながる。
【原因②】振り幅が大きくダウンでゆるむ
30Y程度のアプローチでも、距離に対して振り幅が大きすぎるゴルファーが多い。ダウンで速度を落として調整するため、ゆるみやすくなる。
【原因③】球を上げようとする
高い球で寄せようと思うと、すくい打ちしやすい。すると、ロフトが寝るので自分が思っているよりも距離が出ず、大きくショートしてしまう。
【チェック】低く出してスピンをかけるイメージ
高橋 SWで打つといっても、高く上げる球ではなく低く出して寄せるイメージを持とう。球を上げると、奥まで突っ込みにくいので、低くスピンの効いた球が効果的です。
【構え】コブシ1個ぶんの狭スタンス
高橋 奥への恐怖はアドレスで多少軽減できます。アドレスで足を大きく広げて構えることは危険です。スタンス幅を狭くしてコンパクトに構えましょう。すると、振り幅が自然と小さくなり、しっかり振っても飛ばない構えになるんですよ。
肩幅よりもかなり狭く構える
スタンス幅はコブシ1個ぶんが目安。構えを小さくすると大振りできなくなるため、飛びすぎる心配が少なくなる。足を広げると、振り幅が大きくなりやすく途中でゆるむミスにつながる。
✖大股にすると左右に動きやすい
足を広げて構えると、左右の体重移動がしやすくなるため、振り幅が大きくなる。遠くに飛ばす必要がない30Yのアプローチでは、体重移動をしないで打っていこう。
【構えは小さく①】その場で回転ができる
体重移動が抑えられ、その場の回転でスウィングできる。短い距離のアプローチの場合、大きな体重移動は打点のズレや入射角のブレにつながる。
【構えは小さく②】テークバックがコンパクトになる
スタンス幅を狭くすることで、大きく振れないアドレスに。腕の動きが抑制され、振り幅が制限され
るため、奥まで転がる恐怖がなくなる。
ピン奥アプローチ②「打ち方編」に続く
PHOTO/Hiroyuki Okazawa
ILLUST/Koichi Tanaka
週刊GD11月19日号より
上手に攻めて最短でグリーンに乗せるレッスン
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