【ユーティリティ】傾斜地からのUT活用術② つま先下がり、左足上がり、左足下がりの打ち方
【つま先下がり】手首を使わず体の回転で振る
河野 つま先下がりのラフは、つま先上がりと比べれば、比較的打ちやすいですよ。まずはハンドアップ気味に構えます。そいて両腕と肩でできる三角形を崩さないように体の回転で振るイメージです。
河野 体の回転を止めてはいけません。ダウンスウィングでは突っ込まずに左の腰を思い切って回しましょう。傾斜地はスウィングを安定させるために下半身を止めるという考え方もありますが、そういうと手打ちになりやすく、実は難易度を高めるだけなんです。
怖れずにきちんと腰を回して振るほうが、結果〝そこそこ〞のところまで運びやすいと河野プロ。
【アドレスのPOINT】スクェアに構えてハンドアップにする
つま先下がりは、ターゲットに対してスクェアに構えてOK。腰を落すのではなく、ボールを上からのぞき込むようにハンドアップに構える。
【スウィングのPOINT①】右足を蹴りつつ左腰を回す
ダウンスウィング以降右足を蹴って左にしっかり乗り、腰を思い切って回していく。下半身は止めずにひざをやわらかく使おう。
【スウィングのPOINT②】手首を固めて体の回転で振る
手首を使わず、ハンドアップに構えてできた両肩と腕の三角形を崩さずに体を回してスウィング。上体の前傾なりに縦振りしよう。
【左足上がり】短く持ってハンドファーストにアドレス
河野 左足上がりも、手首を使うとクラブヘッドと体の距離が変わってダフリやトップなどが出やすい傾斜です。
河野 ここでも手首を使わずにボディターンのイメージです。傾斜でロフトが増えるのでハンドファーストに構えて、体を回して振り抜きましょう。
【アドレスのPOINT】右足体重でハンドファースト
やや右足体重で斜面なりに立ち、クラブを短く持ってハンドファーストに。左に振り抜きやすいように少しオープンスタンスにしよう。
【スウィングのPOINT①】手首の角度を保って左下に振っていく
アドレス時のハンドファーストを崩さずに体の回転でスウィング。手元を左腰の前に納めるように、低く左に振っていくのがポイント。
【スウィングのPOINT②】右足を蹴って左足の上で回転
ダウンスウィング以降、右足を蹴って体を押し込み、左足の上で回転。体の回転を止めず、左腰をしっかり回してスウィングしよう。
【左足下がり】右手をかぶせて上からゴツン!
4つの傾斜のなかでも、つま先上がりと同じくらい注意が必要なのが左足下がり。無造作にボディターンで打つと、ダフったりトップするミスが出やすいライでもあると河野プロ。
河野 左足下がりは、普段からダフりがちなアマチュアにとっては鬼門だと思います。いかにダフらせずにヘッドをボールに届かせるかがカギですが、それにはやっぱりヘッドを上からしっかりぶつけていくことが必要です。
河野 ポイントは左足体重で構えつつ、右手をかぶせてグリップすること。こうすれば嫌でもクラブは上から入ります。傾斜がキツいときやこれでも不安な人は、右足を少し引いてクローズスタンスにすればさらに上から入りやすくなります。
河野 カット軌道になるので、球はじゃっかんスライスします。フォローを低く左に振っていければ球がつかまるので、それほど大きく曲がらずにラインを出すように狙っていけますよ。
【アドレスのPOINT】ボールは左寄り、傾斜なりに左足体重
傾斜なりに左足体重で立つが、ボール位置を左寄りにするのがポイント。右手をかぶせて握ることでアウトサイドインにヘッドが上から入りやすい状態を作ろう。
【スウィングのPOINT①】手元が左腰の前に通過するように振る
手元が浮くと球がつかまらず大きなスライスになってしまう。手首の角度をキープしつつ、手元を左腰前の低い位置に納めるように低く左に振っていこう。
【スウィングのPOINT②】トップはコンパクトに左足の上で回転
バックスウィングで右に体重移動すると、ダウンスウィングで戻せなくなったり、逆に左に突っ込む原因となる。左足の真上でトップを作るイメージでバックスウィングしよう。
【スウィングのPOINT③】コックを使わず肩の回転で上げる
手首のコックを使いすぎると大振りになりやすいうえ、手首の角度維持がむずかしくなる。あまり手首は使わず肩の回転主体でバックスウィングしよう。
【スウィングのPOINT④】右足をしっかり蹴って左足に乗っていく
ダウンスウィング以降、右足をしっかり蹴って左に体重移動していくことで、ヘッドがボールにしっかり届く。足の裏が見えるくらい、ダイナミックに左に乗っていこう。
月刊GD2019年12月より
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