【通勤GD】芹澤信雄「1番ホールの木の下で…」Vol.51 高い球が打てればゴルフはラクになる ゴルフダイジェストWEB
今週の通勤GDは、芹澤信雄「1番ホールの木の下で…」。その第51回。スコアメークにはグリーンに球を止めることが求められる。パワーが落ちてくるとそれが難しくなってくるが、道具の進化のおかげで、以前より高い球は打ちやすくなった。ただし、高い球を打つには、すくい打ちだけは厳禁と芹澤プロは言う。
前回のお話し↓
【通勤GD】
通勤GDとは‟通勤ゴルフダイジェスト”の略。世のサラリーマンゴルファーをシングルに導くために、月曜日から金曜日(土曜日)までの夕方に配信する上達企画。ワンテーマを3回~6回のシリーズでお届け。帰りの電車内で、もしくは翌朝の通勤中、スコアアップのヒントを見つけてください。
芹澤信雄プロ
1959年生まれ。ジャンボ尾崎に「世界一パーパットが上手い」と評されたパットの名手。1987~2000年にツアー5勝。その後シニア1勝。飛距離優先時代をショットの質で生き抜く。チーム芹澤ゴルフアカデミー主宰。
アイアンで球を上げるにはダウンブロー
高い球を打つというのはゴルファーにとって大きなテーマですので、本能的に高い球を打ちたいと思う人が多いんですが、アマチュアの多くは、高い球の打ち方を勘違いしているように思います。
とくにアイアンやウェッジで高い球を打つためには、スウィングで球を上げようとするのは絶対にダメなんです。もちろん、物理的にはアッパー気味にインパクトできた方が打ち出し角は稼げますが、芝の上からアッパーに打とうとしたら、手前の地面にヘッドがぶつかってダフるのは当たり前。
かりに上手くボールを拾えて高い球を打てたとしても、おそらくナイスショットとミスショットの振れ幅が大きくなって、スコアにならないはずです。
アイアンやウェッジで球を上げるためには、打ち出し角ではなくてバックスピンで球を浮かせることが肝心です。
そのためにはある程度ヘッドを上から入れてダウンブローにボールを捉えなければなりません。入射角が鋭角なほど、ボールには強いバックスピンがかかるんです。
強いスピンのかかった球は、少し低めに打ち出されますが、その後ホップするように浮き上がっていって、最後は真下にドスンと落ちてくる。
PGAツアー選手たちのダンクシュートのようなアイアンショットは、アッパーに打っているわけではなく、ボールをしっかりダウンブローにとらえて球をバックスピンで浮かせているのです。
ただし、スピンで球を浮かせるには、ある程度の打ち出し角とボール初速が必要で、これらが不足するとドロップして飛距離が大きく落ちてしまいます。
ユーティリティに替えて高い球を打つのもアリ
ドライバーでのヘッドスピードが40m/s程度の人では、最近の5番アイアンくらいロフトが立ったアイアンでは、球を浮かせられずにドロップ気味になるリスクが高いと思います。そういう人は、見栄を張らずにユーティリティを使えばいいんです。
ユーティリティは、ヘッドの重心が深いぶん、同じロフトのアイアンよりも打ち出し角をかなり高く稼ぐことができます。当然キャリーも出るし、球も止まる。これこそ、クラブの進化の恩恵。
加齢によってヘッドスピードが下がり多少飛距離が落ちたとしても、ちゃんとグリーンに球を止められればスコアは作れます。これが道具のおかげで可能になるんですから、活用しない手はないと思いませんか?
高い球を打つには上げようとしないこと!
【ポイント①】ゆるやかなダウンプローが球を浮かせて止める
アイアンで球を上げるには、アッパーに打とうとしてはダメ。確実にダウンブローでボールをとらえ、バックスピンで球を浮かせることが大事。
ただしダウンブローとは、むやみに上から打ち込むことではなく、「スウィングの最下点の手前でボールをとらえること」だということを忘れないでスウィングしよう。
【ポイント②】8割の力感でしっかり振り切る
スピンをかけるためにある程度のヘッド速度は必要だが、大振りは厳禁。バランスを崩さない8割程度の力感で振りつつ、最後まで振り切る。
【ポイント③】上がらないならUTを使おう
球が浮き切らない番手を無理やり使わず、UTを積極的に使おう。UTもアイアンのように少しだけ上から打ち込んで球をとらえるのがコツ。
月刊GDより
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