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【ゴルフジム】「オーバースウィングやシャフトクロスのクセを直したい!」

読者の悩みを教え上手なプロがマンツーマンで解決する連載「ゴルフジム」。今回のお悩みは「オーバースウィングやシャフトクロスを直したい」というもの。その解決法とは?

PHOTO/Yasuo Masuda TEXT/Daisei Sugawara THANKS/小手指グリーンゴルフ

教える人/藤原慶昌

ふじわらよしのり。80年生まれ、東京都出身。ひとりひとりの個性を尊重し、体への負担がからないスウィング作りに定評がある。埼玉・小手指グリーンGでレッスン中。PFGA所属

<今週のお悩み>
「トップでシャフトをクロスさせたくない」

●森あかねさん(45歳/身長153cm/ゴルフ歴3年/ベストスコア91/平均スコア96)
トップでのクラブ位置を、かなり意識して上げているのがわかるスウィング(2コマ目)。ただし、コースでラウンドする際には、ここまで意識して振るのは難しい。また、「飛ばしたい」という気持ちが加わると、オーバースウィングになる可能性もある

 少しでも「飛ばそう」という気持ちが入ると、すぐオーバースウィングになったり、シャフトクロスになったりします。

藤原 右手の使い方を改善すると、少なくともシャフトクロスのほうは起きにくくなります。森さんは、トップで右手の指全部を使ってクラブを「持って」しまっているんですが、それを、右人さし指の上にクラブがのっているだけの状態にしたいですね。極端な話、中指から小指までの3本は握らないくらいでいい。ダーツの矢を投げるときの指の形をイメージするといいかもしれません。

右手でグリップを強く握りすぎです

テークバックでは、右手のひらにクラブをただのせるだけのイメージで上げられると、シャフトをプレーンの角度に保って上げられる。右手でクラブを握って上げてしまうと、シャフトが立ち、トップでは右わきが空いてクロスしやすくなる。

 右手の人さし指を意識すると、右手のひらが空のほうを向いて、右わきが締まります。これって、よく言われる「出前持ち」の形ですよね? 今まで、やろうとしてもなかなかうまくできなかったのに……。

藤原 意識するポイントを変えると、急にできるようになるということはよくあります。シャフトクロスが直ると、切り返しですぐクラブを振り下ろせる形になりますから、今までよりも素早く、明確に左足を踏み込む必要が出てきます。踏み込みが遅れると、手とクラブが先に下りてきてしまって、インパクトで左サイドが突っ張って(詰まって)しまうんです。

 切り返しの踏み込みは苦手です。

藤原 最初は、両ひざを曲げて、体全体を沈み込ませるくらい、少し大げさなイメージでやってみるといいかもしれません。

これで解決!
「右手は“クラブを乗せるだけ”
 ぐらいのイメージで上げていこう」

Point 1
右手人さし指の上にクラブをのせる

トップでは、右手人さし指の付け根から第2関節の間の部分で、クラブ(グリップ)を下から支える。手のひらが上を向き、右ひじが下を向いてわきが締まる。指全部でクラブを持つと、わきが空いて、シャフトがクロスする

Point 2
手元と両ひざを同じくらい下げる

切り返しでは、左足を素早く、強く踏み込む必要がある。左足だけを踏み込むのが難しければ、両ひざを曲げて(下げて)、体全体で沈み込んでもいい。その際、下げたひざの量と同じだけ、手元も下げるイメージを持つ

Drill
沈み込みを繰り返してから打つ

トップから、両ひざを使って沈み込む動作を何度か繰り返し、その後ボールを打つ。切り返しで踏み込む動作を使うタイミングがわかり、インパクトで逆に伸び上がる動きも体感できる

週刊ゴルフダイジェスト2023年2月7日号より