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【アプローチ】砲台グリーン攻略マニュアル①。一番やさしいのは9番アイアンの低い球でワンクッション

フラットなグリーンだとそこそこ寄せられるのに、砲台グリーンになると途端にアプローチが下手になるという人は多い。寄せるどころかグリーンに乗らないことまである。この問題を今野康晴プロと解決しよう!

【解説】今野康晴プロ
ナチュラルオンプレーンスウィンガーと称された美しいスウィングでツアー7勝。ショートゲームにも定評があり、アプローチの技は多彩。千葉県出身の45歳

砲台グリーンの寄せ方は、低い球のワンクッションが基本

GD 砲台グリーンでよくあるのが、球を上げようとして失敗してザックリ…。

今野 プロは技術があるから上げて寄せることが多いけど、アマチュアの人は無理して上げないでワンクッションのほうがいいですよ。打ち方が簡単だから、ダフるリスクはなくなりますからね。

GD でもワンクッションも距離感とかわからないし、難しい気がします……。

今野 斜面にどれくらいの強さで当てて球がどう跳ねるか、想像することが大切です。思ったよりも低い球で強く当てないと上手くいきませんよ。ありがちなのが、中途半端にAWとかで打って、斜面に当たらずに越えてしまってグリーンオーバーというミス。クラブは9番アイアンくらいがいいと思います。

低めの強い球で壁に当てればポーンと上がる

【ポイント①】絶対にNGなのは斜面に当たらない球

ワンクッション狙いなのにAWで打ってしまうと、斜面に当たらずに砲台グリーンを越えていってしまう。斜面の高さ、斜面までの距離を考えて、必ず当たる高さで打つことが条件だ。

【ポイント②】コックを入れて打つとスピンが利いてしまう

テークバックでコックを入れるとヘッドが上から入ってスピンが効き、斜面に当たったときの球の跳ね方が弱くなってしまう。ノーコックでクラブを上げてなるべく強く打つこと。

9Iを持ち、ノーコックで打つ

【ポイント③】計算がつかないからラフには当てない

斜面のワンクッションさせる場所は、芝が刈り込まれていることが条件。短い順目のラフなら、かな
り強く当てればOKの場合もある。当てる場所の見極めが大切。

【ポイント④】使用クラブは9番アイアン

斜面の高さや角度、斜面までの距離にもよるけど、絶対に当たる低さで打てるクラブを選ぶこと。

【ポイント⑤】斜面に当てる角度と強さで跳ね方が決まる

急斜面では斜面に対してなるべく横から当てることが大事。横から当てれば前に高く跳ねるけど、上から当たると上手く跳ねない。

砲台グリーンへ高い球で寄せる。コツはアッパーブロー

砲台の斜面部分が全面ラフなら、ワンクッションは使えないので球を上げないといけない。その場合はまずボールのライの見極めが鍵となるらしい。

今野 球を上げるときは2つの打ち方があるんです。ボールが沈んでいたらフェースを開いて少しカット軌道でヘッドを上から入れて球を拾います。いわゆる普通のロブショットです。

今野 でも実際は沈んでいるように見えても、ボールと地面のあいだに隙間がある場合が多い。その場合はロブショットだとヘッドがボールの下を潜って“ダルマ落とし”になっちゃうから、アッパーブローに打つんです。フラッグに当てるイメージでちょうどいいですよ。

高麗芝のラフは浮いてるのに あまり球が浮かない 一見するとボールが沈んでいるように見えても、ヘッドを置いてみるとボールの下に隙間があることがわかる

GD アプローチでアッパーブローってどう打てばいいのですか?

今野 ボールを左足寄りに置いて手元はセンターにセットして、少しハンドレイトになるように構えます。あとは手前の芝からザザーッとソールを滑らせて打てば、アッパーになりますよ。

球が沈んでいる…フェースを開いてコックを使って上から当てる

ボール位置はセンターでフェースを開いて構える。コックを使ってテークバックして、ややアウトサイドイン軌道でヘッドを上から入れていくと、沈んだボールを上手く拾える。

球が浮いている…ハンドレイトに構えてボール手前からザザーっと打つ

ボールは左足かかと内側に置いて手元は真ん中に構えればハンドレイトぎみになる。ヘッドをボールの手前からザザーっと滑らせていけば、最下点を過ぎて球に当たる。

砲台グリーンQ&A

【Q1】ワンクッションと高い球どう使い分ける?

【A】ワンクッションができないときは仕方ないから高い球

打ち方が簡単なワンクッションを基本に考えたほうがいい。ただし斜面がずっとラフで球を当てる場所がないときは、球を上げるしかない。2つの打ち方をきちんと身につけておいたほうがいい。

基本は9Iでのワンクッション

【Q1】距離感はどう出すの??

【A】ワンクッションの場合…想像の倍は強い球を打ってください

最初はあまり強く打てずに跳ね方が弱りがち。強く打てば打つほど球が上に高く跳ねるということを覚えておこう。

【A】高い球の場合…フラッグに当てるイメージでちょうどいい

球を上げるときはショートしてグリーンに届かないというパターンが多い。ピンフラッグに球を当てるくらいのイメージで打つと、ちょうどピンの根元に落ちる。

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PHOTO/Hiroaki Arihara

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