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宿泊者には無料レッスンも。栃木県のゴルフ場がアカデミーを開校した理由

コロナ禍により増えた若年層ゴルファーの囲い込みに投資するゴルフ場が増えている。

栃木県にある紫塚GCもその1つ。先頃、ゴルフアカデミーを開校したのだ。コース内にある練習場を全面リニューアルし、アカデミー専用のブースを設置。練習場と本コースを組み合わせた多元的レッスン講座をスタートした。

初心者から上級者まで確実に上達できるプログラムを提供するために、2人のインストラクターも専属させたというから本格的だ。そのうちの1人は日本プロゴルフ協会のA級ティーチングプロ資格を持つ菅沼稔プロ。

同GCにはホテル、ヴィラ、グランピング施設なども併設し、また近くにはグループ企業が運営する芳賀ファーム&グランピングもある。それらの施設を利用する場合、開校キャンペーンとして「無料ワンポイントレッスン」がプレゼントされる。

レッスン内容は、ともに9ホールプレーつきで、60分(5000円)、120分(9900円)、180分(1万4850円)の3プラン(料金はいずれも税込)。

開校の動機を同GC広報の青柳友邦氏は次のように話す。「弊社にはゴルフ場だけでなく、ホテルやグランピングなどを併設していて、ゴルフをやらないお客さまもいます。その方たちに少しでも興味を持ってもらいたいというのもありました。同時に中・上級者の要望にも応えたいということで、開校したわけです。もちろん、コロナ禍でゴルフ人口が増加し、20~30代でのブームをもっと盛り上げたいという意図もあります」

たしかに若い世代でゴルフを始めたいが、どうしたらいいかわからないと思っている人も多い。そんな需要に応えられていないのは事実だろう。

「いま、都市部から練習施設が消えていっています。ショートコースはほぼなくなりました。紫塚のような都心近郊の練習施設、レッスン教室があるのは貴重です。いま若い人たちがゴルフを始めたとしても、上達しないとすぐやめてしまいます。スウィングは日常生活の動作にないものですから、やはり最初は教わらないと決して上手くはなりません」(ゴルフ場経営コンサルタント・菊地英樹氏)

スウィングだけでなく、ラウンドで必要な最低限のマナー、ルールも教えていけば、ゴルフ界の未来は明るい。

紫塚ゴルフアカデミーの様子

週刊ゴルフダイジェスト2022年5月24日号より