【ドライバー研究】ホンマ「XP-1」は本当に芯を喰い続けるか? 試打テストで徹底検証!
メーカー各社はドライバーの芯を広げることに躍起だが、本間ゴルフの「XP-1」は、芯の広さも十分ながら、”芯に当たりやすい”性能も兼ね備えているという。ドライバーで芯を喰いつづけるなんて…。「上がってナンボ」のゴルファー、必見です!
スコア重視のゴルファーが注目
「HONMA T//WORLD XP-1」
今回、本当に芯を喰うのかを検証するために、ショットマーカーを貼って試打を開始。試打を担当するのはご覧のふたり。
平野義裕さん
東京のスウィング碑文谷内にある「クールクラブス」のフィッター。日頃から数多くのクラブを試打
小川晃弘さん
平均スコア80。ヘッドスピード44m/s。ドローが持ち球で振りにいっても引っかからないクラブが好み
XP-1を打つと「ナイスショットのスパイラル」が芽生える…
まずは平野さんが試打。
1発、2発…、フェースを見るといずれも真芯! しかも寸分違わぬ位置だ。アマ代表の小川さんも同様の結果に。
これには長年試打企画を担当している取材スタッフもあ然…。
「アンダースペックかなと思いましたが、実際打つと振り遅れ感がないし、タイミングが非常に取りやすい。振りやすいから切り返しで力みにくい。よくできたシャフトです」(平野)
つづいて小川さん。
「ちょっと短い安心感は大きいです。だから芯に当たりやすいのかも。それでいてしっかり飛距離も出ている。本来使うべきはこういうドライバーなのかもしれませんね」(小川)
平野さんがあえてトウ、ヒールに外して打つと、ドロー、フェードがしっかりとかかりつつ、打感は変わらないという。
「ショットマーカーがなければ芯を外したかどうかわからない。芯の広さも感じます」(平野)
平野さん、小川さんの試打結果
なぜXP-1は芯を喰いつづけるのか?
“微短尺”とシャフトのつくりに秘密があった
理由1 “軽・硬”だから速く振れる
シャウトは40グラム台と軽量なのでスピードが出る。トルクは大きいが振り遅れ感が出ないようにやや硬めの味付けに。
理由2 インパクトでしっかり戻る
手元と先は硬いが、中間部はやわらかいのでしなりは大きい。これにより微短尺でもヘッド速度が落ちず、インパクトでしっかり戻る。
理由3 高トルクだからエネルギーがでる
トルクを大きくすることでヘッドの動きを補正。さらにねじり戻りの力も加わってヘッド速度がアップする。
XP-1がもたらす好循環
45.25インチとやや短く、本間独自の技術が詰まったシャフトで芯を喰いやすい。芯に当たる確率が高ければプレッシャーからくる力みが生じにくく、力まなければ気持ちよく振りやすく、結果芯に当たりやすいという好循環が生まれるのだ。
もちろんヘッドにも飛びのテクノロジー
低重心&ヒールウェートで強くつかまった球に
ヒールウェートでつかまりやすく、カーボンクラウンで低重心に。カーボンクラウンは縦と横にリブを入れることで前方のたわみを強め、逆に後方は抑えることでエネルギーが後ろに逃げない設計になっている。
スリットの幅と広さをかえて高初速エリアを拡大
特徴的なフェース近くのスリット。真ん中は狭く、トウ・ヒールは広い設計。これにより芯に当たると過剰なたわみを抑え、トウ、ヒールでは逆にたわみをふやし、初速アップとギア効果の向上を狙っている。
FW&UT 200ヤードクラブも微短尺で芯を喰いやすい
XP-1 FW
3Wで43インチとやや短尺。3Wは飛距離重視のカーボンクラウン&ソール。5Wと7Wはステンレス一体鋳造でグリーンも狙える設計。
XP-1 UT
ロフト設定は19、22、25度。ソール加重と弾きの良いフェースで飛距離性能をアップ。フェースプログレッションの大きな、やや出っ歯の形状は悪いライからでもボールが拾いやすい。
あなたが1発の飛びよりスコアを重視するタイプなら、手にしてみる価値は十分にある。
月刊GD2020年2月号より