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【ボール研究】黄色いボールが飛ぶってホント? ツアーでじわじわ流行中のカラーボール、そのウワサを検証!

同一モデルなのに、白よりも黄色いボールのほうが飛ぶとの噂が、P・マークセン選手を筆頭に国内ツアーでチラホラ。その真相を確かめるべく、取材を敢行してみると驚きの事実が…。

シニアツアーを中心に、イエローボール使用者が拡大中

黄色いボールのほうが飛ぶというプラヤド・マークセンのほかにも、藤田寛之や芹澤信雄、中嶋常幸らも絶賛するイエローボール。米ツアーでもバッバ・ワトソンが代名詞だったピンクボールからチェンジして使用するなど、ツアーでもじわじわ黄色を選ぶプロが増加している。

バッバ・ワトソン「タイトリスト PROV1x」
ボルビックのピンクボールから、ウェイストマネジメントフェニックスオープンにてタイトリストのプロV1xにチェンジ。

プラヤド・マークセン「スリクソンZ-STAR XV」
黄色いボールが飛ぶという噂の発信源。2019年6月のスターツシニアからイエローボールにチェンジ。

藤田寛之「タイトリスト PROV1」
50歳になりボールが見にくくなったという理由で、PROV1の白から黄色にチェンジ。見やすさを重視した。

藤田寛之もイエローボールを使用

黄色ユーザーはシニアの6割強! どこがいいの?

中嶋常幸「グリーンに乗ったか、乗らなかったかが分かりやすいんだよ」

芹澤信雄「僕は見やすさ優先です。でもちょっと弾くかな」

藤田寛之「ボールが見えやすくて飛ぶ気がするんです」

手嶋多一「球の沈み具合がわかってアプローチがよくなった」

話を聞くと基本的には見やすさ重視で選んでいるようだ。ただ弾く、飛ぶ気がするというコメントもあるのが気になるところ。

飛距離が3ヤード伸びて、アイアンも止まる!(P・マークセン)

スリクソンZスターXVのイエロー

そしてことの発端でもある、マークセンのこの発言。まるで広告の謳い文句のようだが本当に黄色いボールのほうが飛ぶということはあるのか。まずは周辺取材!

「同じ組で見ていても飛んでるよね。距離が伸びるからと黄色ボールをすすめられました」(友達代表・塚田好宣プロ)

「僕は黄色が飛ぶとは思えないね。ドライバーを替えたから飛んでいるんじゃない?」(中嶋常幸プロ)

「もともとマークセンは飛ぶからなあー、気のせいでしょ」(芹澤信雄プロ)

スリクソンの担当者に聞いた!
構造上黄色いボールは何が違う?

「カバーも重さもディンプルも一緒。本来ボールの構造的には飛距離は変わらないはずです」とのこと。ではいったいなぜ?

心理学的に、黄色ボールはゴルフ場と相性良し!!

黄色いボールが飛ぶとの噂は、色彩心理効果から考えると理にかなっているというのは、色彩心理研究家の柳研二さん。

「黄色は実際のサイズよりも大きく見える『膨張色』。実際の距離よりも近く見える『進出色』の性質を持っているため、集中力が高まり、結果として飛距離が伸びているんだと思います」(柳)

ご存知ですか?
「黄色いクルマは事故率が低い」
進出色で実際より近くに見える黄色は、事故率が低く、後退色(遠くに見える)の青は一番事故率が高いという統計もあるのだとか。

ギアに精通する伊丹大介プロに実際に打ってもらうと、「集中力が高まったからか、ミート率が上がり、飛距離も少し伸びました」とのこと。

黄色いボール、試してみようかな…。

月刊GD2020年2月号より