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【プロスペック】「1Wは10.5度、3Wは16.5度」平均300Y超えの期待の若手・岩崎亜久竜の14本

プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、レギュラーツアー参戦1年目、岩崎亜久竜のセッティングに注目。

PHOTO/Hiroyuki Okazawa、Tadashi Anezaki

岩崎亜久竜……いわさきあぐり。1997年12月生まれ。静岡県出身。日本大学を経て2020年プロへ。身長181センチ。レギュラーツアー実質1年目の今季、日本ツアー選手権3位、フジサンケイクラシック5位タイに入る

レギュラーツアー参戦1年目で現在の賞金ランキングは16位。ドライバーの平均飛距離は301ヤード、ツアーの誰もが認める飛ばし屋だ。クラブセッティングについてテーラーメイドのツアー担当に聞いた。

「ドライバーは『ステルス プラス』。岩崎プロはロングヒッターですが、本人は球が上がらないタイプなので、とロフトは10.5度を選んでいます。また、振りやすさを考慮して、この夏に45インチから44.75インチへ少し短くしました。短くしても飛距離は変わっていないようです。3Wはこのモデル登場時から、ずっと『ステルス』です。ロフト16.5度のハイロフトモデルを使っているのはドライバーと同じ理由で、球の高さをクラブで補っているのだと思います。シャフトはどちらも『ベンタスブラック』です。

アイアンは7月中旬からこの『P7MB』。それまではミズノさんのマッスルバックを使っていましたが、ツアー仲間の金子駆大プロが使っていたアイアンを打ってみて、『球を操作しやすい』とスイッチ。今は4IからPWまでP7MBで揃えていますが、4Iと5Iは今後キャビティの『P7MC』に替わる可能性もありそうです」

特徴的なのがグリップ。ウッドもアイアンもグリップ下部(右手で握る部分)のテーパーがほとんどなく、またバックラインがしっかり入っているゴルフプライドのMCCアライングリップを装着。本人は「バックラインがあるほうがいつも同じようにしっかりグリップできる気がするので」と話す。

またアイアンのシャフトはダイナミックゴールドのX100だが、3本のウェッジは同シャフトのS300。ウェッジだけフレックスを軟らかくするのは、最近のPGAツアーの流行りでもある。

平均300ヤードを超すロングヒッターの岩崎は、弾道のバラつきが少ない元調子のベンタスブラックを装着。叩きにいってもフィーリングが崩れないシャフトでもある。ロフト16.5度の3Wもベンタスブラックを挿している
操作性が良いとスイッチしたマッスルバック。シャフトはダイナミックゴールドEXツアーイシューのX100。グリップはバックライン入りにこだわる。現在パーオン率は70.7%(7位)、バーディ率4.48(4位)

56度のロフトを1度立てて、50、55、60度と5度間隔のセッティング。写真の60度はローバウンスのTグラインドだが、ラフの状況次第でワイドソールでバウンス角の大きいKグラインドを入れる

スコッティキャメロンのツアーモデルの証し、「サークルT」スタンプが入ったニューポート2タイプのパター「SSS 340」。SSSはソフトステンレススチール、340はやや軽めのヘッド重量340グラムの略称

岩﨑亜久竜の14本セッティング

週刊ゴルフダイジェスト2022年10月4日号より