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【ゲーリー・ウッドランド】ツアー屈指の飛ばし屋。ショートゲームの不安を消し、メジャー優勝を引き寄せた「64度」のロブウェッジ

抜群のパワーと優れたショット力を持つ全米オープンチャンピオン、ゲーリー・ウッドランド。ウェッジを増やして、ショートゲームの弱点を克服したというクラブセッティングに迫った。

Gary Woodland 恵まれた体格を生かし、カンザス大学ではバスケットボールで活躍。2007年のプロ転向後はツアー屈指の飛ばし屋に。2011年にトランジションズ選手権で初優勝、2019年の全米オープンでツアー4勝目を飾った

開かずにロブをやさしく打てる
テーラーメイド「ハイ・トゥウェッジ」

ウッドランド 小さいころからゴルフを本格的にやってきてはいないので、ショートゲームで多彩な技を駆使できるタイプではない。ウェッジ2本で対応していたけど、肝心な時に寄せられなかったり、ミスが多かったんだ。

ウッドランド ショートゲーム専門のコーチについて教わり、ロフト64度のテーラーメイド「ミルドグラインド・ハイ・トゥウェッジ」を追加した。

慣れ親しんでいるボーケイウェッジ。53度と58度はボーケイシリーズを愛用

トウを高くして重心を中央に寄せた全面スコアラインの「ハイ・トゥウェッジ」

「ハイ・トゥウェッジ」は、トウ側を高くすることで、重心をフェース中央に寄せ、当たり負けを防ぐモデル。フェース全面でボールをキャッチできるヘッドも特徴的。

ウッドランド 64度は、上げたいときにわざわざフェースを開かなくてすむから、やさしく打てる。メジャーの大舞台でもミスがグッと少なくなった。

開かなくても上げられるヘッドは、フェースのどこに当たっても安定したスピン性能を誇る。開かずに使うので、フェースのトウ寄りに打痕がある。シャフトのフレックスはXだが、アイアンほどハードではなくしなるという

優勝した2019年の全米オープン、難ホール17番パー3のグリーン奥からこの64 度で寄せ見事パーを拾った

自由自在に球筋を操れるアイアン
ウイルソン「スタッフモデルブレード」

トップブレードの薄さにこだわるウッドランド。操作性の良さが感じられる顔がお気に入り。

ウッドランド アイアンは狙うクラブ。小顔で操作性が高いものが好きです。

ストロングロフトではないツアーモデル

シャフトは重量級のハードスペックだ。重量のある『KBSツアーCテーパー130』のXを装着。黒のカラーリングが精悍さ高めている。

左右に自由自在に曲げられる小顔アイアン

打ち出しが低く狙い打てる
ピン「G410LST」ドライバー

ドライバーはピン「G400」から「G410プラス」に移行、現在は「G410LST」と2モデルをコースによって使い分けている。

ドライバーは操作性よりも直進性を重視

ドライバーのロフトを9度から7.5度に立てている。飛ばしではなく、方向性重視が目的。

ウッドランド ZOZOチャンピオンシップでは、狭く感じるホールが多く、正確性が欲しくて高さを抑えられる「LST」で行きました。(2019年の)ダンロップフェニックスでは、つかまりが悪い感じがしたので「410プラス」を使いました。

シャフトは中元調子の75グラム。アクラのフレックスM5+はXX相当。だがトルクは大きめで粘る。また、つかまりすぎない「LST」と、つかまりのいい「プラス」を併用

シャフトは「アクラ」のツアーモデル

ウッドランド 素直な挙動で操作しやすいのがいい。

転がりがいい
キャメロン「ニューポートプロト」

パターは、505㌘と軽めでしっかり打てるスコッティキャメロンの「ニューポートプロトタイプ」。GSS(ジャーマンステンレス)はステンレスでも打感がよく、タッチが合わせやすいとのこと。

ウッドランド しっかり打てるぶん、いろいろな芝に対応できるパターです。

GSS素材はPGAツアーで人気。ニューポートをベースにしたプロトはツアーでも愛用者が多い

GSS=ジャーマンスタンレス製はしっかりした打感が特徴

ウッドは硬くて
しならないシャフトに

月刊GD2020年3月号より