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【プロスペック】アイアンは操作性、ウッドは直進性。ローリー・マキロイの14本

プロの14本のクラブセッティングと、それらのクラブを選んだプロのこだわりを紹介する連載「プロスペック」。今回は、先日PGAツアー21勝目を挙げたローリー・マキロイのセッティングに注目。

PHOTO/KJR、Blue Sky Photos

ローリー・マキロイ

1989年5月生まれ。北アイルランド出身。2007年プロ転向。2012、14、19年PGAツアー最優秀選手。メジャー4勝(2012・14全米プロ、2011全米OP、2014全英OP)、PGAツアー21勝

アイアンの「RORSプロト」は2017年から使っているモデル。一時期、「P730」や「P7MB」を試合で使うこともあったが、昨年5月のウェルズファーゴ選手権から戻して、全米オープン前週のRBCカナディアンオープン優勝時もこの「RORSプロト」。見た目は「P730」そっくりだが、ブレード長がやや短く、トップラインは薄め、オフセット小さめという操作性能を極めたカスタムヘッド。PWを抜いて48度のMGウェッジを入れることもあるが、現在は3番からPWまで入れる。

ドライバーは「ステルスプラス」。ロフト9度のヘッドをネック調整で7.5度に立て、フェースアングルも3度オープンに変えて使っている。現在のドライビングディスタンスは平均319.1ヤードでツアー3位。昨年もほぼ同じ飛距離(319.3ヤード)だが、フェアウェイキープ率が約3%上昇しているのは、直進性が高いステルス効果か。

「ステルスプラス」の試打段階からサポートしているレップのエイドリアン氏は、「一番の効果は、フェースセンターでとらえたときとセンターを少し外したときの差が出ないこと。ローリーのボール初速はどちらも84.5㎧前後、スピン量は2000~2400回転の適正範囲に収まり、実際の弾道もベストショットと変わらない飛びが続きました。それを確認したローリー自身が驚いていましたから」。

シャフトも、「SIM2」時代の「クロカゲ」から「ベンタス ブラック」に替わり、フェアウェイウッドまで「ベンタス ブラック」に統一。全米オープンの練習ラウンドでは「SIM」の3Wも試していた。

2本のウェッジは「MG3」。54度がハイバウンスの13度、60度はローバウンスの7度を使用している。

オフセンターヒットに強いステルスプラスと、オフセンターヒット時にヘッドのねじれを抑制する性能を持つベンタスブラック。この組み合わせによる直進性能の高さに、マキロイ自身も驚いたという
3Wはロフト15度を14.25度に、フェースアングル1.5度オープン。5Wは19度を17.5度に、フェースアングル3度オープンに調整して使用する。シャフトはベンタスブラック
プロジェクトXは、多くのエネルギーがボールへ伝わるように番手ごとのテーパー角が変わっている。コントール重視の元調子で、マキロイ以外に、S・バーンズや女子のL・トンプソンが挿している

54度と58度のハイバウンスウェッジを入れることが多いマキロイだが、全米オープンでは60度のローバウンス(写真)を選択。シャフトはプロジェクトXの6.5

昨年の東京五輪はスコッティ・キャメロンのアンサー型パターでプレーしたが、その後、8月のBMW選手権から使い慣れた「スパイダーX」に戻した。今シーズンのザ・CJカップとカナディアンオープンの2勝はこのパター。グリップはスーパーストローク

ローリー・マキロイのクラブセッティング

週刊ゴルフダイジェスト2022年7月5日号より