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頑固おやじのクラブ工房Vol.24 パターの極太グリップ。ピン型パターにも合うの? 

極太グリップのパターを使えば、もっとパットがガンガン入るのでは? そんなゴルファーの疑問にオヤジさんがズバリ答える!

Q、スーパーストロークの太さの選び方教えて

PGAツアーを観ていると、パターのグリップには、やっぱり『スーパーストローク』がいいのかな、と。太さのバリエーションが豊富ですが、どう選べばいいですか?(39歳・HC14・会社員)

A、アマチュアが真似るのは要注意

「オヤジさん、ボクもジョーダン・スピースが使っているような『スーパーストローク』にしたら、1パットが増えますかね?」

常連さんの長男坊なんだが、4年前からゴルフを始めて、今が一番楽しい時期なんだろうな。道具にもうるさくなってきて。

「ウーン、どうかな。お前さんのパターはオデッセイのピン型だろ? あんまり勧めねえな」

「でも、スピースのパターもピン型ですよ。それを見たから、自分も試したいな、と……」

こういうミーハー……イヤ、向上心あふれるプレーヤーは結構多いのかな(笑)。でも、メジャーのグリーンと普段アマチュアがプレーするグリーンは全然違う、てことを忘れちゃいけない。

「なぁ、あの『スーパーストローク』は太くて軟らかいよな。根本的に、しっかり打たないと届かないような重いグリーンには不向きなんだよ。特にフェースバランスじゃない、ピン型パターとは合いにくい、とオイラは思うよ」

「でも、自分みたいにミスするときはパンチが入ったり、引っかけることが多い人は、あのタイプの太グリップがいい、とゴルフ雑誌に書いてありましたよ?」

タオルを巻いて相性をチェック

そのゴルフ雑誌、罪深いなぁ(笑)。イヤ、その内容はウソじゃないんだが、通常アマチュアがプレーするグリーンじゃ、しっかり打たなきゃならないから、逆効果になる危険性が高い、てことなんだ。

太いグリップはソフトに握るためのモノ

「オイラは『スーパーストローク』の利点は、ソフトに握っても手首がぐらつかずに安定することだと思うんだ。高速グリーンでタッチを出すのに、ソフトに握る。すると、細いグリップだと手首が自然に動いてヘッドがぶれやすい。それを抑えようとするとギュッと握り込んでダメになる。だから、太くてソフトなグリップで、それを防ごうとしているんだ」

「いいじゃないですか、ソレ。ボクもソフトに握ってタッチを出したいです」

「よく聞きなよ。そう思っていても通常の重さのグリーンで、ちょっと長いパットを続けてりゃ、ソフトになんか握っていられなくなるんだよ、大抵のアマチュアは。ギュッと握って、軌道がブレて、芯を外したら、ソフトな太グリップの中でシャフトがグラつく。打球はブレるわ、転がらないわの大ミスになるんだよ」

オイラはフェースバランスのヘッドもソフトな太グリップも、ショートパットや高速グリーンでのライン乗せのために開発された機能だと思ってるんだ。だから、しっかり打つ場面には合わない。ツアーのグリーンなら、いつでも通常のグリーンの数倍の速さだから通用するんだろう、と思ってる。

「まあ、ヘッドを重くするとか、シャフトを長くしてヘッドのモーメントを増やすとかすれば対応できるかもしれねえけど、そうするとショートパットの加減が難しくなる。基本的にヘッドの軽いピン型とかには、勧めないんだ」

「なんか残念です……」

使える可能性を知りたかったら、グリップに薄いタオルをグルグル巻きつけて“太グリップもどき”にして打ってみればいい。それでしっくりくるなら、換えてみてもいいとは思うよ。

月刊GDより(イラスト/コーチはじめ)