【ギア選びのウソホント】Vol.78 白いシャフトは重くなる?
「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!
「アプローチにはイメージが大事」と先週、お伝えしましたが、アプローチだけでなくゴルフはイメージが重要です。たとえば、ドライバーやアイアンでヘッド上部(トップライン)のトウ側に丸みがあったり、削られていたりすると「逃げ顔」と呼ばれることがあります。これはアドレスしたときに球がつかまるイメージを出しすぎないための“意匠”なのです。このようにコスメやデザインで目をごまかすことはゴルフ界ではよく見られます。
デザインの話でいうと、最近まで、あるメーカーでは白のシャフトを作らない不文律があったと聞きます。その理由は「白の塗料はほかの塗料よりも重いから」と耳にしました。グリップ重量をたった5g重くするだけでバランスが1ポイント変わってしまうのがゴルフクラブの世界。ぴったり50gの素管ができた場合でも白の塗料を使用することで、数g単位でズレが生じ、意図したモノとは別物になってしまう可能性があるのです。ちなみに、カラフルなシャフトをよく目にしますが、それには一度白く塗り、その上から色をつけなければ綺麗に塗布できないらしいです。シャフトのデザインひとつとっても各メーカーのこだわりがあることがわかると思います。
堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」
週刊ゴルフダイジェスト2022年3月15日号より