【マイギアを語ろう】岩田寛「誰かがいい球を打っていると、そのクラブを試したくなるんです」
TEXT/Yumiko Shigetomi
自身の道具へのこだわりを、プロ自らが語る連載「マイクラブ マイギアを語ろう」。今回は、6年ぶりツアー3勝目を挙げた岩田寛。クラブのこだわりが強そうなイメージだが、意外と柔軟な面もあった!
岩田寛
1981年1月31日生まれ。宮城県出身。14年のフジサンケイクラシックで初優勝。今年は中日クラウンズで優勝を果たす。故郷の宮城への愛着が深く、今も震災復興支援にも熱心に取り組んでいる。ツアー通算3
低スピンのメリットは風に強いこと
岩田のクラブ選びは「これじゃなきゃダメ!」という考えではなく、柔軟にチェンジするタイプ。ドライバーは優勝した5月とはすでに違うものを使っていると話す。
「誰かがいい球を打っているのを見ると、そのクラブを試したくなるんです。前のドライバーは藤本(佳則)が使ってたのだし、今の『GS』は内藤寛太郎のショットを見ていい弾道だったから、僕も打ってみたらスピン量が少なくていい感触だった。低スピンのメリットは飛距離よりも、風に強い球になってくれることですかね。そこが替えるポイントでした。風の強いときでも、飛んで曲がらない球が打てるので、どんなときでも思った通りの弾道で飛んでくれるんです」
ドライバーは頻繁に替えるが、他のクラブは長く使っている。
「今のセッティングは全部気に入っているので、替える理由がないんですよ」
ドライバー
低スピンで理想の弾道が打てる
前のドライバーでは3300回転くらいだったスピン量が、GS にしたら2600回転くらいになった。グラファイトデザインのツアーAD PTシリーズは低スピンのシャフトとしてツアープロに人気。岩田も長年使っている
フェアウェイウッド
打感や操作性の良さがお気に入り
両方テーラーメイドなのは“たまたま” で、メーカーにこだわりはない。プロ仲間が打っているのを見てよさそうと思い導入した
ユーティリティ
狙ったところに狙った弾道で打てる
キャロウェイ「Xフォージド UT」
通常のUTは飛びすぎてしまうことがありグリーンを狙ったときにオーバーのリスクがある。アイアン型はタテ距離のブレが少ない
アイアン
選ぶ基準は見た目のかっこよさ
本間ゴルフ「T//WORLD TR20 B」
「どれを使ってもショットにあまり差は出ないから、見た目で選んでます」(岩田)
ウェッジ
開いたり閉じたり使い勝手がいい
ボーケイ
「SM5」(52度)
「SM8」(58度)
契約フリーになった2年前から使用。「(合宿仲間で慕っている先輩の)谷口徹さんが使っていたから真似しました」
パター
長年愛用する1本
「4パットしてイラついて捨てようとしたこともあったけど、結局は替えられない。絶対的な信頼感があります」
岩田寛の14本
月刊ゴルフダイジェスト2021年10月号より