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【ギア選びのウソホント】Vol.52「合うボールはヘッドスピードで決まる」は都市伝説です

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

前回「ボールフィッティング」の大切さについてお話ししました。ここで読者のみなさんに伺いします。ボールを買いにショップへいった際、店員さんにオススメを尋ねる人は多いと思います。そのときになんと聞かれますか? おそらく「あなたのドライバーのヘッドスピードはどのくらいですか?」ではないでしょうか。

“推奨ヘッドスピード”という項目があるパッケージもあるほどですが、私が四半世紀以上試打をしてきた結果思うのは、ヘッドスピードで合うボールが変わるというのは都市伝説です。「ディスタンス系」と「スピン系」とでは、ドライバーのトータル飛距離はほとんど変わりません。特徴としては、「ディスタンス系」は打ち出しが高くなり、スピン量が減ります。総じてランが出やすい状況ができますが、キャリーはそこまでではなく、「スピン系」と5ヤードも違いません。しかし、アイアンの飛距離となるとかなり異なってきます。やはり「ディスタンス系」は飛ぶのですが、あくまでランを含めた飛距離であって、アイアン本来のキャリーで止めるという目的からはかけ離れると思います。

最終的にカップに入れることが目的のスポーツで、果たして飛ぶだけのボールがいいのでしょうか? 狙ったところに止められるボールこそ、スコアメイクには重要だと思うのです。

スコアメイクは「グリーン to ティー」。詳しくは次回お話しします

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2021年9月7日号より