【ギア選びのウソホント】Vol.49 出球がいつも右! 打ち方・クラブを疑う前に「打点」をチェック
「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!
ショットの打ち出し方向を決める要因はわかりますか?
まず、大部分を占めるのがインパクト時の「フェースアングル」です。右打ちの人がインパクトでフェースが開いていれば、基本的に右に、逆に閉じていれば左に打ち出されます。しかし、このフェースアングルは数百万円もする高精度の弾道計測器がないと正直わかりません。
では、ほかの要因は? というと「打点」と「クラブパス(軌道)」があります。アマチュアゴルファーがもっとも気つけていただきたいのが、この「打点」。というのも、フェースシールやショットマーカーなどを利用すれば、誰でも簡単にわかるからです。
アマチュアは打点が安定しない人が多いですが、10球ほど打てばおおまかでも打痕が集中する箇所が必ずあります。先週、芯から1㎝下にズレると約2.6度、適正ロフト角よりフェースが立った状態になるというお話をしましたが、これは左右のブレでも同じです。芯から右に1㎝ズレると約2.6度開いた状態でインパクトを迎え、そうなるとほぼ必ずといっていいほど右に打ち出されるのです。
球が右に出るという人は、スウィングを疑うよりもまず打点が右にズレていないかをチェックしてみてください。ちなみに、もし10球すべてが打点がバラついた場合、タイミングが合っていない可能性があるので、別のクラブを考えたほうがいいかもしれません。
堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」
週刊ゴルフダイジェスト2021年8月10日号より