【ドライバーの正しい選び方】<後編>近年のトレンドは4タイプ。メーカーよりもタイプを重視しよう
月刊ゴルフダイジェスト
自分に合ったドライバーを見つけるにはどうすればいいのか? 引き続きクラブ選びの専門家に、最適なドライバーを選ぶ方法、そして試打する際のポイントについて教えてもらおう。
TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Tomoya Nomura、Hiroaki Arihara ILLUST/Takanori Ogura

>>前編はこちら
- 年末から年始にかけて、新ドライバーが続々と登場するが、どうやって選べば良いのか。情報過多とも言えるこの時代、その情報を正しく処理し、本当に「自分に合うドライバー」を見つけるために、「失敗しない」ドライバーの選び方について改めて考える。 TEXT/Kosuke Suzuki PHOTO/Tomoya Nomura、Hiroaki Arihara ILLUST/Takanori Ogura ……

解説/鹿又芳典さん
ゴルフショップMAGIC店長。メディアに引っ張りだこの人気クラブコーディネーター。アマチュアに寄り添ったクラブ選びが身上
飛距離アップには
何が必要かを考える
では実際にクラブを選ぶ際は、何に気をつければいいのだろうか。
「まずは海外主要ブランドのドライバー作りのトレンドを知っておくと、かなり整理できると思います。各社とも、ヘッドスピードが40~43m/sくらいの人をメインターゲットにしたスタンダードモデルを中心に、それよりも低スピンなタイプ、球のつかまりのいいドローバイアス系のタイプ、軽量なタイプの4ラインで構成するのがトレンドです。まずは自分にとってこの中のどのラインが適しているかを考えるといいでしょう」
●スタンダードモデル
モデルの個性が際立つ“真ん中”
ヘッドスピード40~43m/sくらいのアベレージゴルファーがハマりやすいゾーン。各社のその年の開発コンセプトが一番はっきり表れているのでモデルごとの個性の差が出やすいゾーンでもある

●ドローバイアスモデル
スライサー向けでつかまりがいい
ヒール側にウェイトを配していて重心距離が短くフェースが返りやすい、フェースアングルがフック、ライ角がアップライトなど、球のつかまりを重視したモデル。ス
ライサーがロスを減らして飛ばせる要素が満載

●低スピンモデル
重心浅めで強い球が出る
重心位置が浅く低いモデルが多く、スピンが多い人は強い弾道で飛距離アップできる可能性があるが、つかまりすぎず、純正で重めのモデルが多いので、パワーがない人やスライサーはスペック選びに注意が必要

●軽量モデル
パワーがない人はここがマッチ
ヘッド重量、総重量が軽く、パワーのない人でもスムーズに振り切れるモデル。スタンダードでは重い人、ヘッドスピードが遅めのパワーがない人はこのゾーンが有効。球が上がりやすく、つかまりのいいモデルが多い

多くのアマチュアは、「今年はこのメーカーがいいらしい」という情報から、特定のメーカーに絞って選びがち。自分に合ったモデルを探すためには、メーカーを縛らずにカテゴリーで考えるほうが有効なのだ。
「いまよりもスピンが減れば飛ぶのか、球がつかまれば飛ぶのか、軽く振り抜ければ飛ぶのか。スペック選びよりも先にこの方向性を考えること。いまよりもつかまりがよくなれば飛ぶ可能性が高いスライサーなら、まずは『ドローバイアス』のものをチェックして、そのうえで他のものと比較することで、“迷子”になるリスクは減らせるはずですよ」

なお国産メーカーはこの表には当てはまりにくいが、ピンポイントで個性を付与しているケースも多いので、モデルごとにこの表の中のどの辺に位置付けられるかを考えることがポイントになる。

国産メーカーはピンポイントの狙いが多い
国産メーカーは、日本人のパワーや体格などを考慮した独自視点で開発しているので、上の表にそのまま当てはまらないことが多い。外ブラがハマらない人は優先的に試してみると好結果が出ることも
そして鹿又さんがもう1つ、「最初に決めるべき」という要因が、自分の飛距離ロス要素をどうやって解消するかのスタンスだ。
「スウィングを改善したうえで飛ばすのか、いまのスウィングで飛ばすのか。簡単に言えば、練習するか、しないかです。スライサーがあまり練習せずに飛ばしたいなら、つかまるクラブを選ぶべきですが、スウィングがよくなると、いずれ左にしか行かなくなります。スウィングが改善されたらそれに合わせてクラブも替える必要があるし、その場合は自分の好みやフィーリングの“外”にあるものを選ぶ勇気も必要です。これは最初に明確に決めておく必要がありますよ」
インパクト効率が
いいと高初速が出る
クラブをある程度絞ったら、実際に試打して決めるのがセオリー。試打せずに本当に自分に合ったクラブに出合える可能性は低いし、スペックなどの詳細を固めていくためにも計測器を使った試打は必須だ。前編で触れたとおり、現状のまま飛距離を伸ばすか、練習することを前提にするかをまず考え、そのうえで重要視すべき項目は「ボール初速」だと鹿又さんは言う。
「ボール初速が出るクラブはインパクトの効率がいいということ。例えば最初に総重量300gくらいのスタンダードモデルを打って重いなと感じたとします。でも軽量モデルにして振りやすく感じたりヘッドスピードが上がったとしても、ボール初速が上がるとは限らないんです。その場合は、軽いクラブはあなたに合っていません。逆に重くしたほうがボール初速が出る場合もある。自分の振り心地よりもこのデータを重視して、ボール初速が落ちない範囲で重めのものを選ぶのが理想です」
一方安定性を重視するなら、ナイスショットよりもミスショットを見るのがポイント。自分の想定外のミスが出るクラブはコースでは使いにくく、ミスしてもコース内に残る球が出てくれることが重要だ。どんなミスが出るか、それが「想定内」に収まるかをチェックしよう。
また試打の際は「1発目が大事」という声もあるが、鹿又さんはむしろ「3発以内に振りやすい、当てやすいと感じること」が大事だと話す。「人間は1球目でクラブの振り心地を敏感に感じ取るので、2球目、3球目でそれを調整します。3球以内にいいフィーリングが出るということは、“自分で合わせられる”クラブなので、コースでの扱いやすさにつながると思います」

試打ポイント1
現状の力で飛ばすか練習して飛ばすか
スウィングはいまのままで、より効率を高めることで飛ばすか、練習でスウィングを改善し、その結果飛距離が伸びるクラブを選ぶかは、最初に決めておくべき重要なコンセプト。見栄を張らずによく考えよう

試打ポイント2
スペックを変えてボール初速を見る
モデルやスペックを変えて、一番ボール初速が出るクラブがもっとも飛距離のポテンシャルが高いクラブだ。ロフトやシャフトなどのスペック選びは、そのポテンシャルを実際の飛距離につなげる作業だ

試打ポイント3
ミスしたときにどんな球が出るか
安定性を求めるなら、ナイスショットよりもミスショットを見るべき。出るミスが限定されていて、想定内の幅に収まるクラブ、ミスしても距離の低下が小さいクラブがもっとも結果につながるクラブといえる

試打ポイント4
結果を求めるなら感覚を捨てよう!
感覚にこだわりすぎて、自分に合ったドライバーを選べないアマチュアは多い。構えた顔や振り心地などのフィーリングと、実際にいい結果が出るかは必ずしも一致しないので、結果を求めるなら感覚は捨てる覚悟を持とう
シャフトもカチャカチャもあくまでアレンジ用
シャフト選びは重量の面では重要だが、球のつかまりや上がりやすさ、飛距離などに関してはあくまで「味付け」であり本質はヘッドにある。カチャカチャも同様なので、あくまで最後のアレンジ要素だと割り切ろう
月刊ゴルフダイジェスト2026年2月号より


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