【ギア選びのウソホント】Vol.211「ショートUT」を食わず嫌いしていませんか?
「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!
片山晋呉選手が7番や8番アイアンを抜いて、7UT、8UTを入れたことが、先日話題になりました。今回は、ロフト多めの“ショートUT”について考えてみたいと思います。
アイアンより重心深度の深いUTは、楽にボールを上げられる性能を持っています。ただ、昔のショートUTは、若干グースネックなモデルも多く、HSが遅めのゴルファーでもつかまりやすい仕様になっていたことで、ある程度のHSがある人にとっては「つかまりすぎる」ことが多かったように思います。また、球が前に行く力が強くて「飛びすぎる」という傾向も。ある意味、“お助けクラブ”的な要素が強かった部分もあります。
ところが、ここ最近は、女子ツアーで活躍する選手たちが当たり前のようにショートUTを入れていることもあるのか、“競技仕様”のUTが増えているように感じます。ヘッドの素材や内部構造の進化によって、しっかりスピンが入って、球の高さが出て、アイアンと同等かそれ以上に、グリーン上で止まってくれる。アイアンよりやさしくつかまるのですが、決して昔のようにつかまりすぎるという感じではない。昔のイメージでショートUTを『食わず嫌い』しているゴルファーは、一度試す価値があるクラブだと思います。
堀越良和
ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」
週刊ゴルフダイジェスト2024年12月10日号より