「最初はムリ! と思っていたけど…」天本ハルカが40g台の軽量シャフトを選んだ理由
ドライバーのシャフトは女子プロの約7割が50g台を使っているなか、天本ハルカは40g台のシャフトを使用する。なぜ軽いシャフトを選んだのか?
PHOTO/Hiroaki Arihara
スペックに先入観は必要ない
女子ツアーではほとんど見ない40g台を使う天本ハルカ。ヘッド速度は42m/sとツアーでも標準値だが、きっかけはトレーナーに「連戦が続くなかで気持ちよく振り続けられるのは軽いシャフト」と言われたことだと天本は言う。
「最初は軽量シャフトなんて無理だと思っていたのですが、実際に使うと、無理せず振れるし、飛距離も落ちない。先入観って良くないなって思いました。ケガをせず長く戦えるスペックにしたかったんです」
天本の軽量スペックはドライバーだけでなく、FW、UTはもちろん、アイアンも60g台のシャフトを使用している。天本に限らず、今平周吾は50g台のS、コリン・モリカワは5TXを使用するなど、男子プロでも軽量シャフト派が増えつつある。
<天本のシャフトスペック>ドライバー以外も軽い!
●ドライバー 40・SR
●FW 40・S
●UT 50・S
●アイアン 60・S
解説/鴻江寿治トレーナー
こうのえひさお。人の体を猫背型の「うで体」と反り腰型の「あし体」に分類。そのタイプに合うクラブのスペックやスウィングを研究している
「体のタイプによって適正なシャフト重量は変わってくるんです」
タイプ①うで体タイプ……軽くてしなるシャフトが合う
「うで体」は、重心が母指球寄りでやや横振り、そして力のベクトルは遠くから内側に引くような使い方が特徴。腕の力を使って振るタイプなので軽めのものでないと振り切れず、かつループを描いていくのでトップでしなりを感じられる柔らかいシャフトがマッチする
タイプ②あし体タイプ……重くて硬めのシャフトが合う
「あし体」は、重心がかかと寄りでスウィング中、つま先からかかとの前後の重心移動を使い、ややアップライトになるのが特徴。下半身主導のスウィングなので重めが振りやすく、切り返し以降、トウダウンする動きを抑えたいので硬いシャフトがマッチする
あなたは「うで体」or「あし体」?
CHECK 1 座り姿勢
●深く座る……あし体タイプ
●浅く座る……うで体タイプ
CHECK 2 椅子から立つ
●そのまま立ち上がる……あし体タイプ
●ひざに手をついて立つ……うで体タイプ
月刊ゴルフダイジェスト2024年9月号より