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【ギア選びのウソホント】Vol.193 ストロングロフトのアイアンは“スピン量”に注意

「キング・オブ・試打」としてお馴染みの堀越良和プロが、長年の知見から、ギア選びの際に重視すべきポイントや注意点をわかりやすく解説!

前回のお話はこちら

B・デシャンボーの“超ストロング”アイアン。PWのロフトは40度で、スピン量は9000回転くらいということを彼自身が語っていました。ロフト角40度というと、通常のアイアンだと『8.5番』くらい。一般的にロフト36~38度の8番の適正スピン量が7000回転後半くらいですから、彼の規格外のHS、ボール初速では、これ以上ロフトが寝てしまうと、スピン量が猛烈に増えてしまって、吹き上がって飛ばなかったり、グリーン上でボールが戻りすぎるということが起きてしまう。それを防ぐ“ストロングロフト化”なのです。

一方、アマチュアの方が使う一般的なストロングロフトのアイアンを考えてみると、ロフトを立てることによって、ボール初速をアップする、深重心・低重心によってボールを上げやすくするといったことがよく言われますが、スピン量については、そこまで考えられていないように思います。7番でロフト角28~29度だったら、HSにもよりますが、3000回転くらいの低いスピン量になると思われます。ストロングロフトのなかでも、自分のHSやボール初速に合ったロフト角を選ばないと、ボールが上がり切らなかったり、グリーン上で止まらず転がりすぎてしまう、ということが起こります。スピンコントロールのためのロフト角選びは非常に重要なのです。

堀越良和

ほりこしよしかず。週刊ゴルフダイジェストで試打レビューを続けて約四半世紀の「キング・オブ・試打」

週刊ゴルフダイジェスト2024年7月30日号より