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【勝負を決めた1本】<後編>松山英樹、笹生優花、石川遼…“あの一打”を支えたクラブとは?

ツアーも後半戦に突入。引き続き、2024年上半期を振り返り、優勝者の勝負を決めた一打とクラブを見ていこう。

PHOTO/Blue Sky Photos、Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa、Hiroaki Arihara、Shinji Osawa、Getty Images、Kyodo News

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首位と6打差の7位タイからスタートした松山は、15番までに7バーディを奪い首位タイに並ぶ。続く16番、160ヤードのパー3では8番アイアンを手にする。振り抜いた一打は、あわやホールインワンのスーパーショット。カップ脇10センチからタップインバーディを決めてついに単独首位に躍り出た。続く17番でもバーディを決めこの日、3度目の3連続バーディ。最終ラウンドの大会コースレコード「62」をマークし、通算17アンダーで逆転優勝。2022年1月のソニーオープン以来のツアー9勝目を挙げた。

ダンロップ
「スリクソン ZフォージドⅡ」

松山英樹がこだわり抜いた、世界で戦うための新形状。「トウ・ヒールから取った肉厚が打点の真裏などに上手く配置されていて、キャビティのような安定感とマッスルに求められる操作性が両立できています。打感もいいです」(松山)。写真は7番アイアン

2021年に畑岡奈紗とのプレーオフを制して、全米女子オープンを初制覇してから3年、笹生優花が2度目の栄冠を手にした。最終日、5位からスタートすると、13番で単独首位に立って迎えた16番パー4。実測239ヤードで、1オンも狙えるセッティング。3番ウッドを振り切ると、強い球でグリーンをとらえる。ホールを取り囲んだギャラリーから大歓声が沸き上がる。このホールもバーディとしリードを広げ逃げ切った。「ピンが前に出ていたし、レイアップは難しいので狙うしかない。いいショットを打ったんじゃないですかね」(笹生)

キャロウェイ
「パラダイム Ai スモーク MAX 3HL ツアーバージョン」

笹生が使用するのは、日本で市販されている「パラダイムAi スモーク MAX」とは異なり、固定式ホーゼルのツアーバージョンで、3HLのロフト16.5度を15.5度に立てている

2週前の日本ゴルフツアー選手権ではプレーオフの末、惜敗した石川遼。選手会主催のこの大会では大会実行委員長を務め、予選2日間はマイク装着プレーでファンサービスに努めながらのラウンドで奮闘。2打差の2位から出た最終日は混戦のなか、13番からの連続バーディで首位をとらえ、16番でもバーディを奪い抜け出す。続く17番、147ヤードのパー3ではPWでピン手前50センチにつけ連続バーディ。リードを広げると通算21アンダーで逆転優勝を飾り、ツアー通算19勝目を挙げた。

キャロウェイ
「APEX MB ツアーバージョン」

2017年の軟鉄鍛造マッスルバック「APEX MB」に、プロからのさらなる要望を反映させたツアーバージョン。2019年に「APEX MB ツアーバージョン」として市販もされた

3月のニュージーランドオープンで初優勝を飾った幡地隆寛。18番では3日目にドライバーで右の林に打ち込んでいたため、プロ9年目での国内ツアー初優勝へ向け3番アイアンで確実に打つと決めていたという。だが、ティーイングエリアで手にしたのはドライバー。「今日、気持ちよく振り切れた唯一のドライバーショットでした」と振り返った幡地。422ヤード、パー4のフェアウェイをとらえ、ピンまでは残り101ヤード。完璧なショットだった。「満足のいく勝ち方ができました。達成感があります」と喜んだ。

タイトリスト
「TSR4」

430ccと小ぶりな低スピンドライバーだが、ミスにも強く扱いやすい。幡地は昨秋まで「TSR2」を使用していたが、スピン量が抑えられる「TSR4」にスイッチ

首位に2打差の3位から最終組を回り、10番までに5バーディを奪うものの、同組の片岡尚之に14番で1打リードを許してしまう。迎えた15番は2オンが可能なパー5。スコアを伸ばしたい場面だが、米澤蓮はアイアン型UTをバッグから引き抜いた。左ドッグレッグで左からの風と、フェードヒッターの米澤には分が悪かったからだ。「戦略を崩してミスをしたら納得できない」とパーでよしとした。そして、トップタイで並んだ最終18番でバーディを奪い、競り合いを制して初優勝を決めた。

タイトリスト
「U505」

今年からタイトリストと契約した米澤蓮。1W、3W、5Wの次に入れる「U505」の#3のロフト角は20度。短めのブレードとシャローフェースながら高い許容性を持つ

ブリヂストンレディス最終日。首位の河本結と1打差の2位からスタートした竹田麗央。いきなり1番パー4でバーディを奪い、首位の河本に並ぶ。2番では互いにバーディを奪って迎えた3番、425ヤードのパー4。竹田のドライバーが火を噴く。出場選手中、唯一となる300ヤードオーバーのビッグドライブを見せてバーディを奪うと、ボギーとした河本を逆転。そのままリードを守って逃げ切り優勝。この日の3番の公式ドライビングディスタンスは竹田が305ヤードで2位に7ヤード差をつけトップ。河本を36ヤードも引き離す圧巻の一打だった。

スリクソン
「ZX7 MkⅡ LS」

市販されていない「スリクソン ZX7 MkⅡ」のロースピンモデルのプロトタイプ。竹田はロフト8.5度のヘッドを9.5度に寝かせて使う

雨の降る最終日、スコアを3つ伸ばして迎えた9番パー4で、フェアウェイからの2打目をグリーン奥にこぼしてしまう。「58度でフワッとしつつ転がってくれればいいなと思って打ちました。パーフェクトな感覚でした」と振り返った3打目がカップに吸い込まれ、岩井千怜は力強く右こぶしを握った。後続との差を3打に広げる大きな一打。そのリードを守り切り今季2勝目。母の日の勝利に「ピンクの服で勝ててよかった。お母さんに対しての頑張ろうという気持ちや、勝ちたいという思いが優勝につながったと思います」

ヨネックス
「EZONEW 501」

溝と溝の間の平面上に精密鍛造製法で0.025mm以下の凸ラインを設けスピン性能が向上。ドライとウェット時のスピン量と飛距離差が少なく、雨の日のラフからでも安定したハイスピン

月曜に順延となった最終日。後続に6打差の首位でスタートした小祝さくらだが、ボギーが先行する苦しい展開。一時は2打差まで詰め寄られたが、14番で4メートルを沈めて、この日初めてのバーディを奪うと、続く15番では15メートルのロングパットを決めて連続バーディで流れを引き戻した。「長さを前使っていたものより2インチくらい短くして、グリップも短くした。すごくいい感じの感覚が戻ってきました」と5月の「RKB×三井松島レディス」からこのパターを使い始めた。

オデッセイ
「Ai-ONE MILLED ツアーバックコレクション SEVEN T DB」

通常の「Ai-ONE MILLED」にはトップブレードやフランジにホワイトのサイトラインが入っているが、「ツアーバックコレクション」では、トップブレードのドットのみ

初日に首位と2打差の12位タイとまずまずのスタートを切ると、2日目に1イーグル、7バーディのノーボギーでツアー自己ベストとなる「63」と大爆発し単独首位に。圧巻は12番、パー4。ドライバーで放ったティーショットはフェアウェイをとらえ、残り99ヤード。そこから50度のウェッジを振り抜くと、ボールは3回バウンドしてそのままカップに消えていくショットインイーグルを達成。最終日もスコアを伸ばして、2位に3打差をつけ逃げ切り、6年ぶり2勝目となる復活Vを果たした。

テーラーメイド
「ハイ・トウ3」

ヘッド重心を高めることで、低い打ち出しとさらなるバックスピン量を確保。高い精度のコントロール性能とフルスウィング時にも適切なスピン量に。新垣は50度と58度を使用

初日に7アンダーで2位タイの好スタートを切った臼井麗香。2日目は10番までに5つスコアを伸ばして10番終了時点で小林夢果と12アンダーで首位に並ぶ。11番のティーショットは右のラフに入れてしまうも、8番アイアンでピン奥約1メートルにつけるスーパーショットでバーディ。小林はこのホールをボギーとし、山下美夢有が猛追したものの1打届かず最終日へ。小雨のなか始まった最終日は、コースコンディション不良のため中止が決定。前日の11番でのバーディが初優勝を決めた。

ヨネックス
「EZONE CB 702 フォージド」

強度が高く、反発性能に優れたマイティマレージング鋼の鍛造フェースを採用。軟鉄鍛造とグラファイトハイブリッド構造の効果により、振動を抑え打球感の軟らかさが向上(写真は7番アイアン)

週刊ゴルフダイジェスト2024年7月23日号より