【ミズノプロ920 アイアン ミズノ】アベレージが使える美しいアイアン。軟鉄鍛造で打感、弾道、うっとり
数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と試打のスペシャリスト・堀越良和プロが最新クラブを打って測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はミズノの「Mizuno Pro 920 アイアン 」です。
スコアメークの強い味方
ヘッドサイズが大きく、グースもやや多めの、アベレージ向けモデルですが、ミズノらしい美しいヘッド形状で、とても構えやすいです。(堀越)
実際に打ってみると、とにかくやさしくボールが上がってくれます。試打クラブには「ゼロス7」のRシャフトが装着されていましたが、手元がしっかりして、先が走ってくれるので、これも上がりやすさをサポートしてくれています。タイミングも取りやすく、ヘッドとシャフトの相性が抜群ですね。
フェースの弾きがよく、高初速で直進性が高いのも特徴。オフセンターヒットに強く、トウ側に芯を外しても当たり負けすることはありません。高低や左右の球筋を操作するタイプではなく、高い球でストレートにターゲットを狙っていけます。
軽やかで気持ちのいい打感は、さすがミズノという印象。やさしく飛ばせるモデルにしては、つかまりはやや抑えめ。しっかりつかまえたい人は、ライ角を調整するといいでしょう。
HS40㎧前後のアベレージクラスには、とても扱いやすいアイアンで、スコアメークの強い味方になってくれます。(堀越)
パワーがなくても振り切れる
7Iを計測するとクラブレングスはやや短め、クラブ重量はやや軽め、スウィングウェートも小さめなので、クラブ慣性モーメントが抑えられ、ドライバーのヘッドスピードが40m/s前後のゴルファーがタイミング良く振れる設計です。(松尾)
ヘッドは軟鉄鍛造のなかでは長く、大きなフェースでいかにも打ちやすそうな安心感があります。また長いフェースは球が左につかまり過ぎないフェード系弾道を打ちやすくなっています。クラブは振りやすく、ストロングロフトすぎないので、シニア層にウケると思います。
打点がバラつく人、打感にこだわりたい人
グースネックに加えトップラインが丸いので、球を包み込むイメージがあり、ソールのバウンス角が小さいので、ダウンブローよりも払い打ちのほうが抜けがよく、ウッド系が得意なゴルファーに合っているといえます。(松尾)
【総合評価】 飛距離性能 4/つかまり 4/上がりやすさ 4/ミス許容 4.5/操作性 3.5 ※5点満点
ヘッド/軟鉄
ロフト角/30度(7I)
ライ角/61.5度(7I)
長さ/36.75㌅(7I)
シャフト/NSプロ Zeros7、
NSプロ 950GH neo、
ダイナミックゴールド、
NSプロ モーダス3 ツアー 105、
MFUSION i カーボン、
OTi85 カーボン
価格(税別)/2万円(1本)
メーカー公表値
解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和
週刊GD2019年10月29日号より