オデッセイから発表された“三角ネック”のパター「TRI-BEAM（トライビーム）」。「ラケットホーゼル」と名付けられた“三角ネック”は見た目の斬新さよりも、その実力がハンパなかった!

PHOTO／Akira Kato　THANKS／GOLF PLACE

中心をわざと外して打ってみたら…

「国内女子ツアーですでに何人か使っていますよね。見た目が特徴的なのでテレビ中継でも目立っていて気になっていたんです」と勝又プロ。

「ネックのあるヒール寄りに、もっと重さがあると思っていたのに、普通のパターと変わりませんね。構えてみるとネックの形はまったく見えないので気になりません。ところが、打ってみると全く違う。ホワイト・ホットの安心感のある打感ですが、重心が前にきている浅重心なのでヘッドが低く長く出せます。STROKE LABシャフトとの相性も抜群で、オートマチックにストロークできて直進性も高い。そして、トウ・ヒールのウェイトで慣性モーメントが高いのか、とにかくブレないんです。試しにわざと中心を外して打ってみましたが、インサート内であればどこで打ってもほぼ同じ球しか出ない。外れる気がしません。パターもすごい時代になってきました。これは本当に素晴らしい」（勝又プロ）

【ブレない秘密1】ヘッドをより広い範囲で支える「ラケットホーゼル」
テニスラケットでもフェースとグリップをつなぐシャフト部が1本のシングルシャフトより、2本のシャフト間に三角形上の広がり「スロート」があるほうが芯を外してもフェースのねじれが少なく、ボールをコントロールしやすいと言われている。ヒール側を垂直でストレートに立ち上げることで違和感なく構えられる。

【ブレない秘密2】トウ・ヒール部のウェイトで大慣性モーメント&浅重心
ソール部のフェース寄りのトウ・ヒール部に10～15gのウェイトを配置。大慣性モーメントで安定したストロークを可能にし、さらに浅重心化も図られ、ボールスピードをコントロールしやすい。

【ブレない秘密3】フェースにはホワイト・ホットインサート
ボールのカバーと同じウレタン素材を使用し、ツアーで人気のホワイト・ホット インサートを搭載。フェースの真ん中が軽くなった分、両端に重量が分かれ慣性モーメントが大きくなり、打点ブレにも強くなった。

【ブレない秘密4】カーボンとスチールを融合した赤いSTROKE LABシャフト
カーボンとスチールの複合シャフトによる軽量化で、余剰重量をヘッド側と手元側に配分し、パター全体の慣性モーメントをアップ。無駄な手の動きを抑制して、パッティングのストロークとテンポを安定させ、パッティング精度の向上を手助けする。

「TRI-BEAM」パターは6モデルラインナップ

TRI-BEAM #1

「丸みを帯びたオーソドックスなブレード型ですが、当たり負けしないので、安定したストロークができる。細身のブレード型は難しいと思っている人でも、これなら使うことができるはず。ブレード型なのにオートマチックに打てる不思議な感覚です」（勝又プロ・以下同）

TRI-BEAM #2

「#1より角が出ているブレード型。直線的な感じがあるのでスクエアに構えやすく、アライメントもとりやすい。安心感のあるブレードの長さで、ボールを包み込む感じもある。しっかり打てるイメージが湧くので、下りのスライスラインで緩みやすい人とかにもいい」

TRI-BEAM #6

「ハイトウ気味の小ぶりなマレットは、手を下げて打つ人に合っています。オートマチックのなかにも操作性があって、球をつかまえられる感覚がある。アドレスでネックの付け根と白いサイトラインが一直線に揃うので、これを目安に構えればミスが減るはず」

TRI-BEAM #7

「オデッセイ伝統のツノ型ですが、構えるとこれまでの#7とまったく違和感がなくアライメントもとりやすい。ツノの裏側が削られてへこんでいるので、重心が前にあってストロークしやすい。パターが勝手に球をつかまえてくれるので何もしないほうがいい」

TRI-BEAM DOUBLE WIDE

「スクエア感のある大きなフォルムはアライメントがとりやすい。インサートが大きいせいなのか、手に伝わる感じは最もソフト。自分で操作しようとしなくても、勝手に振り子のようにストロークできる。安定した転がりで、当たり負けもしない。とにかくブレない」

TRI-BEAM DOUBLE WIDE CS

「#6と同じようにネックの付け根と白いサイトラインが一直線に並ぶのでアドレスしやすい。トウ、ヒールに打点をずらして打ってもインサートの範囲内であればほぼ同じ球。オートマチックに真っすぐにしかストロークできないので引っかかる感じもない」

週刊ゴルフダイジェスト2023年4月18日号より