【DJ-4 ウェッジ フォーティーン】ローバウンスの幅広ソールが滑ってキュキュッっとスピン。余計な打ち方を必要としないウェッジ
数多くのクラブを手掛けてきた設計家・松尾好員と試打のスペシャリスト・堀越良和プロが最新クラブを打って測って研究する「ヘッドデータはウソつかない」。今回はフォーティーンの「DJ-4 ウェッジ」です。
小細工しなくてもスピンが利くウェッジ
オーソドックスなヘッド形状のウェッジですが、リーディングエッジがストレートで、FP値も大きくないので、目標に対して真っすぐ構えやすいです。(堀越)
まず58度を打ちましたが、バウンス角は小さめでも、幅の広いソールが滑ってくれるので刺さることがなく、気持ちよく抜けてくれます。スピン性能に優れていて、フェースを開いたり、カットに打ったりという細工をしなくても、やさしくスピンの効いた球が打てます。フェースに吸い付くような打感も気持ちいいですね。
次に52度を打ちましたが、やはり目標に真っすぐ構えやすく、オフセンターヒットに対する強さもあります。芯を外して打っても、フェース向きが変わりにくいので、100ヤード前後のショットが安定します。ソールの抜けもよく、ヘッドがやや上から鋭角に入るタイプの人でも、突っかかる心配はありません。
ロフトのバリエーションも豊富なので、アベレージ向けのアイアンや、飛び系アイアンを使っている人は、セットの繋がりが良くなって、スコアメークに役立ちます。フェースを開くのが苦手な人にもオススメです。(堀越)
クラブ慣性モーメントが小さめで、非力な人もスウィングしやすい
58度を計測したところ、クラブレングスがやや短く、クラブ重量が軽いので、クラブ慣性モーメントが小さくなり、SWとしては振りやすい設計です。(松尾)
ヘッド形状はオーソドックスで、従来よりもネックがやや細く絞られてスリムになり、より構えやすい雰囲気が出ています。
58度としてはソールのバウンス角が小さいのも特徴で、硬いフェアウェイからのアプローチに最適です。軽量スチールシャフトで試打しましたが、クラブ重量が軽くてグリップも細く、アベレージでもスウィングしやすいと感じました。
ザックリのミスが多い人、飛び系のアイアンを使っている人に
58度のSWとしてはバウンス角が8.2度と小さいので、硬いフェアウェイからのアプローチや硬めの砂のバンカーで、打ちやすくなっています。軽くて振りやすいので、自分で球を操れる人に合うでしょう。(松尾)
ロフトバリエーションが豊富なのも特徴
飛び系アイアンのストロングロフト化に合わせて、ロフト41度からあるのも特徴。44、47、50、52、54、56、58、60度と9段階のロフトがある「DJ-4ウェッジ」。
【総合評価】 スピン性能 4.5/抜けのよさ 4/上がりやすさ 4.5/ミス許容 4/操作性 4.5 ※5点満点
ヘッド/軟鉄鋳造
ロフト角/41、44、47、50~60度(2度刻み)
ライ角/64度(58度)
長さ/35㌅(58度・NSプロ DS-91w)
シャフト/NSプロ DS-91w、
NSプロ TS-114w、
FT-62w
総重量/約446g(58度、NSプロ DS-91w)
価格(税込)/1本2万2000円
※メーカー公表値
解説:クラブ設計家 松尾好員
解説:プロゴルファー堀越良和
週刊GD2019年11月19日号より