【幸服論】Vol.49 暑い夏でも品よくまとめる“大人のポロイチ”スタイル
真夏のラウンドはポロイチの短パンなど、ついカジュアルになりがち。けれど今どきのウェアは正統スタイルでも涼しさはキープされているのだ。
PHOTO/Tomoya Nomura
●今月のテーマ●
真夏の正統派スタイル
タンスの奥のを出すのはNG
――夏は短パン&裾出しなど、カジュアルコーデになりがちな人が多いと思います。
森岡 暑いですからそういったウェアが増えるのも仕方ないですね。ただ、突然名門コースでのプレーの誘いを受けたらどうします? メンバーさんに必ず注意されますよね。
――その時はタンスの奥から一度しか着てない“ちゃんとしてる系”のウェアを着ます。
森岡 きっとそれは数年前のものでしょう。もちろんドレスコードとしては大丈夫でしょうけど、今と昔ではシルエットも仕立て方も違いますし、おそらくキマらないはずです。ポロシャツとパンツは何枚持っていても夏場は困らないはず。だったら1セットぐらいは名門コースにも着ていけるウェアをもつべき。普段のコースで着れば逆に目立ちますし印象良く見られるはずです。
――ただ暑そうですね……。
森岡 高機能素材を使っているので快適ですよ。スラックスは直射日光を遮る分、短パンよりも涼しいかもしれません。しかもブランドによっては名門にも着ていける正統性がありながら、シルエットは今どきのものが多いんです。
適度なゆとりが落ち着いて見えるポイント
シンプルなのに適度なツヤ感が印象的
シャツとパンツは極薄のウール素材を使うことで上品な仕上がり。素材と仕立てで勝負するのが◎。
ポロシャツ3万5200円、パンツ4万6200円、キャップ1万6500円/すべてワ コルヴェン、シューズ7万7000円/フットジョイ
【トップス】
ポロシャツは素材と仕立てで勝負!
【選び方のポイント1】
首元に奥行きが生まれる「台襟付き」
本来ネクタイを締めるために設けられた台襟のあるシャツを選ぶことで、首元が落ち着いた雰囲気になる
【選び方のポイント2】
「背中周り」にドレープができるくらいのゆとり
体のラインに沿ったタイトなウェアはスポーティな印象。やや波ができるサイジングがキモ
【選び方のポイント3】
力こぶが少し隠れるくらいの「袖の長さ」
ポロシャツは袖が絞られたものが多いが、切りっ放しだと大人っぽい印象で落ち着く
【パンツ】
脚のラインをキレイに見せる適度な太さ
【選びのポイント1】
センタークリース
ビジネススラックスのようにセンタークリースを入れると上品さが際立つ
【選び方のポイント2】
股上はやや深め
へそがやや隠れる股だとタックインしやすく、見た目も落ち着いて見える。逆に股浅はカジュアルな印象
【選び方のポイント3】
裾丈はハーフクッションほどの長さだと落ち着く
真っすぐ立った時にわずかに裾が靴にのり少し折れる程度のハーフクッションだと品がいい
肌触り抜群のサッカー素材のポロ
通気性が高く、独特の凹凸で肌触りのいい一枚。UVカット仕上げで夏に最適
●1万5400円/セントアンドリュース
さりげなく最先端の機能素材をイン
一見、無地の白ポロだが、特殊ニット構造で圧倒的な通気性と速乾性を実現。プロ愛用の1枚
●1万7600円/タイトリスト
問い合わせリスト/ワ コルヴェン(和光 03-3562-2111)、タイトリスト・フットジョイ(アクシネット ジャパン インク 0120-935-325)、セントアンドリュース(03-6748-0705)
解説/森岡 弘(スタイリスト)
ファッション誌の編集からスタイリストに転身。芸能人やアスリートなどの多くの衣装を手がける
月刊ゴルフダイジェスト2022年8月号より