【名物ホールでいつかバーディ】Vol.17 左右の木々と池がプレッシャーをかける! 三重県「ネムGC」8番パー3
かつてチョイス誌の編集長も務めたゴルフコースのスペシャリストが日本全国の名物ホールをレポート。今回紹介するのは、ネムGCの8番ホール。
【名物ホールFile 17】
ネムGC 8番ホール
176Y PAR3
レダンのグリーンと白砂のバンカーが
距離のジャッジを惑わせる
伊勢志摩国立公園内に展開するコースは、旧「合歓の郷GC」で、2015年にアメリカのコース設計家ダミアン・パスクーツォと米ツアー6勝のスティーブ・ペイトによって大改造が施された。
旧コース時代にもプレーしているが、当時の面影はほとんどなく、しかも10番ホールは300ヤードの練習場に生まれ変わり、クラブハウスも建て替えられていることから、新設コースといえるほどの雰囲気で新鮮だった。
スコアカードを見ると、アウトにはパー3が3つでパー35、インはパー5が3つでパー37。全長は7001ヤードから6768ヤードとやや短くなっている。
今回取り上げるのは8番ホール。パー3では最長の176ヤードで、左奥に長い“レダンスタイル”のグリーンを持つ。ティーイングエリアで構えると左右から木々が迫り、グリーンの幅ほどしか空間がないように感じる。しかも左側はグリーン左手前まで池が続き、両サイドの樹木同様にプレッシャーをかけてくる。距離的には青ティーで149ヤードと7番アイアン程度の距離だが、グリーン奥のマウンドには白砂のバンカーがあり、浮き出るように見えることから、実際の距離よりも近く見えてしまう。さらに風やピン位置の状況次第で、距離を合わせるのがかなり難しいホールである。
改造により多くが刷新され、景観も一層美しくなった。時間が許せば何度でも訪れたいコースのひとつだ。
和・洋・中とメニューが多彩
プレーしたときのランチはアボカドが添えられたバーガー。レストランでは新鮮で厳選された食材による料理が提供され、食事も大きな楽しみのひとつ
ネムゴルフクラブ
三重県志摩市浜島町迫子2692-3
18H・6768Y・P72
コース改造/ダミアン・パスクーツォ、スティーブ・ペイト 監修/小林浩美
文/吉川丈雄
特別編集委員。1970年代からアジア、欧州、北米などのコースを取材。チョイス誌編集長も務めたコースのスペシャリスト。現在、チョイス誌ベスト100選考委員、日本ゴルフコース設計者協会名誉協力会員としても活動
月刊ゴルフダイジェスト2022年9月号より