山あり谷ありワナもあり。烏帽子岳を望む戦略的コース「養老CC」(岐阜県)
名設計家R.T.ジョーンズJr.は日本を「ヤマランド」と呼び、日本のゴルフは山麓でプレーするものと言った。そんな日本の素晴らしいコースを再発見していく連載「ヤマランドニッポン」。今回は岐阜県の「養老CC」をご紹介!
PHOTO/ARAKISHIN TEXT/Mika Kawano
名匠ピーター・トムソンの設計
岐阜県大垣市、天下分け目の関ヶ原(インター/名神高速)から30分の地に、全英オープン5勝、世界ゴルフ殿堂入りのピーター・トムソンが設計を手掛け78年に開場した養老カントリークラブがある。
本州を東西に見てほぼ中央、養老山地を望む景勝地の無垢な自然を生かした丘陵コースは谷越えあり、打ち上げあり、豪快な打ち下ろしありと、バラエティに富んだレイアウト。戦略性の高いドッグレッグホール、グリーンの複雑なアンジュレーション……。落としどころによってはグリーンが直接狙えないホールもあり、マネジメントスキルが試される。
写真はゆるやかにドッグレッグするパー4。正面に見えるのは標高865メートルの烏帽子岳。高い木立に縁取られ間口は狭く見えるがフェアウェイは広く姿の良い山に向かって豪快なショットを放ちたい。
池に囲まれた浮島グリーンはよくあるが、ここ養老の8番パー3はバンカーがぐるりと取り囲む浮島。140ヤード前後と距離はさほどないがなかなか手ごわい。リンクスの名手トムソンが名物ホールに施した罠をどう避ける?
思うようなプレーができなくても目を見張るような美しいヤマランドの景色に包まれれば癒されること間違いない。
養老CC
18H・6511Y・P72
週刊ゴルフダイジェスト2021年5月25日号より