四季折々の味わいがある。那須連山を望む「那須国際CC」(栃木県)
名設計家R.T.ジョーンズJr.は日本を「ヤマランド」と呼び、日本のゴルフは山麓でプレーするものと言った。そんな日本の素晴らしいコースを再発見していく連載「ヤマランドニッポン」。今回は四季折々の趣を感じられる「那須国際CC」をご紹介!
PHOTO/Tadashi Anezaki TEXT/Mika Kawano
那須の魅力は夏だけではない
那須連山の裾野、御用邸に隣接する緑豊かな高原に那須国際カントリークラブはある。1962年に開場した当初はパブリックだったが1993年にメンバー制に。現在は東急不動産系のメンバーシップコースだ。
設計はゴルフ場開発に沸いた1950年代から70年代にかけ、名門から大衆コースまで幅広く手がけた富澤誠造と、日本プロや日本オープンで優勝して名を馳せた名プレーヤーであり、ゴルフ黎明期を支えた浅見緑蔵。ダイナミックな丘陵コースは戦略性が高く、アンジュレーションに富んだグリーンの攻略がスコアメイクの鍵を握る。
凛とした空気が張り詰める冬は松林越しに仰ぐ雪化粧の茶臼岳はもちろん、標高1870.3mの朝日岳など那須連山の愛らしい雪景色にも目を奪われる。雪が積もればクローズだが、天気が良ければ雪山を望む高原で景色を楽しみながらのプレーが堪能できる。
もともと27ホールだったが 9ホールを閉鎖し宿泊施設と2ホール分の実戦型練習場「トライフィールド」を設えた。ドライバーからパターまで全クラブを芝の上から打てるのが魅力。また、昨年6月にはゴルフとサッカーを融合したフットゴルフも楽しめるようになった。冬の雪景色もいいが春夏秋冬問わず趣あるヤマランドだ。
那須国際CC
18H・7077Y・P72
週刊ゴルフダイジェスト2021年2月16日号より