コンペで突然「エチケットリーダー」に指名された! 何をすればいいの?【明日使えるゴルフ用語】
普段当たり前のように使っているゴルフ用語だが、その成り立ちや意味を問われたときに、正しく返せるだろうか? ここではラウンド中の会話やゴルフ仲間とのやりとりで使える、ゴルフ用語にまつわるうんちくを紹介する。
エチケットリーダー
セルフプレーでは、パーティのうち誰かひとりが「エチケットリーダー」に指名されることがある。エチケットリーダーの役割は、プレーを安全かつ迅速に進められるよう、自分を含む同伴プレーヤーのプレーぶりに気を配ること。そのため、パーティ内の最年長者やハンディが最も少ないプレーヤーがその役割を担うケースが多い。
プレーの安全に関しては、前の組に打ち込んでしまわないよう、十分距離が離れていることを確認したり、隣接ホールにボールが飛んだ場合に、発声による注意喚起を行うことなどが特に大事。これを怠ると重大な事故に繋がりかねない。
迅速なプレーに関しては、同伴競技者のボールの行方を必ず見ておくことで、ボールの捜索時間を短縮したり、クラブの受け渡しやバンカーならしなどの作業を必要に応じて助け合うことで、前の組との間隔が空きすぎないように留意することなどが必要とされる。
また、フェアウェイのディボット跡の目土や、グリーン上のボールマークの修復などを自ら率先して行う、あるいは、同伴プレーヤーに促すというのも、エチケットリーダーの役目である。
エチケットリーダーの存在はゴルフ規則において定められているわけではないが、昨今問題となっているスロープレーやマナー違反を防止するためにも、セルフプレーの際には上級者が率先して務めることが望ましい。
万が一、ゴルフ歴が長くない人同士のラウンドでエチケットリーダーにふさわしい人間がいない場合には、キャディ付きを選択するのも手。キャディさんの動きを観察することで、いずれ自分がエチケットリーダーになったときにすべきことを学べるはずだ。
ちなみにゴルフ規則1.2「プレーヤーの行動基準」には、「すべてのプレーヤーに期待される行動」として「他の人に配慮を示すこと――例えば、速やかなペースでプレーする、他の人の安全に気を配る、他のプレーヤーの気を散らさない」とある。エチケットリーダーがいてもいなくても、安全かつ迅速にプレーを行うことは、ゴルファーひとりひとりの責務であることを忘れてはいけない。