ILLUST／Shinichi Hoshi

スコアだけがゴルフじゃない! コラムニスト・木村和久が独自の視点から現代の正しいゴルフの在り方を指南。

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第5講　電車ゴルフ出発進行!

①電車移動のゴルフは楽ちん
②行き帰り「酒が飲めるぞ～」

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電車利用とクルマ派を比較しよう

皆さん、早起きしてゴルフ場へ行くのはしんどいですね。一般的にはクルマ利用ですが、最近は電車派が増えているとか。何が魅力か探ってみます。

地方に住んでいる人は、クルマ利用の生活が多く、当然ながらゴルフもクルマで行きます。けれど、近所のコースは飽きてしまい、遠征することもしばしば。そうなると、友人と相乗りで行きますが、それもおっくうです。特にプレー後の打ち上げとなると、飲酒後は運転代行を頼まねばならない。その料金が結構します。だから寄り道ゴルフや遠隔地ラウンドとなると、最寄り駅まで家族に送ってもらい、そこから電車利用もアリです。

東京中心ですみませんが、朝のラウンドで間に合ったのは東京～仙台間とかね。朝イチに東京駅から新幹線に1時間半乗って、松島にあるコースの、10時30分スタートがセーフでした。

大都市圏では電車ゴルフ派が徐々に増えています。その理由は体力的にしんどいからです。歳を取ると帰りの運転が辛くて、何度も休憩しないと、家に辿り着きません。考えた挙げ句、息子や奥さんに運転をさせますが、家族のプレー代をおごらねばならず赤字に。どうしたものか頭を抱えました。

●おっくう

地方はゴルフ仲間の家が遠い。誰かの家にクルマで行き、そこにクルマを置いて、相乗りするのが面倒くさい。だから相乗り派は少ない

コースへの移動時間が有意義になる

クルマでのゴルフがしんどいのはわかりましたが、さてどうやって電車ゴルフを始めましょうか。まず電車ゴルフの仲間作りをしますか。周りのゴルフ仲間に、移動手段をさりげなく聞くのが手っとり早いです。案外、電車利用者がいるんですね。電車利用者には免許が失効したなどの、それなりの事情があって、電車派になった人が多いです。

そこから電車派の友人と、ゴルフに行ってみるのが手っとり早いです。東京駅６時集合はちょっときついですが、予めキャディバッグを宅配便で送っているので、荷物はボストンバッグひとつで済みます。

集合して東京駅の駅弁売り場「祭」に連れて行かれるや、あまりの種類の多さに唖然。電車内は朝から豪華駅弁とビールで、パラダイスでした。

常磐線の友部駅に到着すると、各ゴルフ場のクラブバスが数台止まっていて、実に壮観です。友人が言うには「地方にはゴルフ場銀座と言われている地域があり、その最寄り駅はクラブバスが集合している」とのこと。そのエリアのコースを予約すれば、ハズレはないそうです。それからクラブバスに乗り、コースで思う存分ラウンド。帰りも駅の売店でハイボールとつまみを買い、電車内で飲み鉄本線日本旅開始。いや～、一本飲んで、あとはくわ～っと寝たら、あっという間に東京駅到着だ。お疲れさまと解散するかと思ったら、せっかくだから打ち上げをしようと、新橋の居酒屋に誘われます。それが夕方6時半。クルマの移動なら、高速道路の渋滞に巻き込まれて、まだ家に着いてないでしょう。しかも体力は電車で寝たので、もの凄く回復しました。

思う存分飲み食いし、日頃の憂さを十分晴らすことができました。クルマを運転して帰宅したら、あまりの疲労に家のソファでぐでたまのように、寝そべっていたでしょう。時間が有効利用できるし、かつ経済的、体力温存でも、電車ゴルフが便利かなと。ちょっと病みつきになりそうです。

●祭

東京駅構内の駅弁売り場。朝5時半から営業が嬉しい。品数は200以上で日本一。わざわざ買いにくる人も。北島三郎はいません

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今月のまとめ

歳を取ると体力低下が著しい楽な電車ゴルフを知ると、クルマ利用には戻れない。スコアはさほど変わらんけどね。

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月刊ゴルフダイジェスト2021年8月号より