【名手の名言】尾崎将司「殿堂入り? おれにはまだ早いだろ!」
レジェンドと呼ばれるゴルフの名手たちは、その言葉にも重みがある。ゴルフに限らず、仕事や人生におけるヒントが詰まった「名手の名言」。今回は日本のプロトーナメント隆盛の礎を築いたジャンボ尾崎の言葉を2つご紹介!

殿堂入り?
おれにはまだ早いだろ!
尾崎将司
ジャンボ尾崎が世界ゴルフ殿堂入りを果たした63歳のときはまだまだ現役。だからこそ表題の言葉が口をついて出たのである。
殿堂入りするというのは、名なり功を遂げての結果に対して。しかし、ジャンボはまだその過程にあって、後ろを振り返る暇はないと断言するのだ。
「殿堂入りするのは現役を辞めてからだろ。今はまだレギュラーツアーを勝つことしか考えてない」とジャンボ。
練習場で見ても、ドライバー飛距離など石川遼にだってヒケはとらなかった。ただ腰痛(2度手術)のため、歩いて打つのが苦痛なだけ。それさえなくなれば、必ず勝てる……そう、ジャンボは、己自身を信じていた。
それにしても記録を振り返ると、すさまじいものがある。
最多勝利数(113勝)、最多賞金王(12回)、最多連続優勝年数(15年連続)、連続賞金王(5年連続)、最多年間優勝回数(8勝)、最年長優勝記録(55歳7カ月)。
特にアスリートとして下り坂になる40歳を過ぎてから、70勝近くあげているのだから、日本ツアー界にはもう2度と現れない不世出の天才であろう。
スーパースターは
“下積み”があってはなれないね
尾崎将司
これはジャンボ尾崎の「スーパースター論」である。
つまり、スーパースターになるためにはプロ入りして、ルーキー1年目から一気呵成に頂点へとかけのぼらなくてならないと、尾崎は言いたいのである。
例えば、アマチュアのタイトルを総ナメにして、鳴り物入りでプロ入りしたら、その年から頂点を目指す活躍をしなければ、自分の時代をつくるようなスーパースターになることはできないというのだ。
もしそこで“停滞”して、何年かしてから活躍しても、それはただの一流選手で、時代を担うようなスーパーの形容詞がつく選手にはなれなというのである。
その停滞のことを、尾崎は下積みと表現したわけだ。
そういえば、今、世界ナンバーワンのタイガー・ウッズがまさにそうだったし、ちょっと古くは米国のファンを熱狂させたアーノルド・パーマー、帝王と謳われたジャック・ニクラスがそうであった。
日本でいえばジャンボ自身がそうであったのは、万人の認めるところであろう。
またそういう自負があるからこそ、吐ける「言葉」ともいえる。
■尾崎将司(1947年~)
1947年、徳島県に生まれる。幼年時から野球に熱中し、海南高では投手、4番バッターで選抜甲子園で優勝。卒業後プロ野球・西鉄ライオンズに入団するも、芽が出ず、プロゴルファーへ転身。70年プロテスト合格。そこから天賦の才能は花開き、遅咲きのライバル青木功とともに、日本のトーナメント隆盛の礎をつくった。勝利数113。賞金王12回。圧倒的な数字を残している。
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