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【名物ホールでいつかバーディ】Vol.37 数々の名シーンを演出!「オーガスタナショナルGC」16番パー3

かつてチョイス誌の編集長も務めたゴルフコースのスペシャリストが日本全国の名物ホールをレポート。今回はマスターズ直前の特別編として、オーガスタナショナルGCの16番ホールを取り上げる。

【名物ホールFile 37】

オーガスタナショナルGC
16番ホール 170Y Par3

40年以上前のことが
まるで昨日のことのよう

ゴルフの祭典マスターズトーナメントは毎年4月に行われるが、1977〜85年まで取材に行っていた。当時は今ほどエキサイティングではなかったが、それでも全米オープンに比べればはるかに華やかで“祭典”という雰囲気はあった。

プレーしたのは1979年、最終日翌日の月曜日。クラブを持って行かなかったので、オーガスタ郊外にある陸軍のホートゴードン基地内にあるコース(設計はR・T・ジョーンズJr)のプロで友人のカーター・スミスさんにお願いして、前夜、家まで持ってきてもらった。パワービルトのサイテーションで、ドライバーはパーシモン、アイアンはマッスルバックだった。

1番ホールに行ったらスターターはなぜか、クラブハウス内にある床屋の親父さん。雨の日の夕方に髪を切ってもらっていたのですでに顔見知り。目が合ったらウィンクしてくれた。

16番ホールは170ヤード。ほぼ平坦でグリーン縁まで池が続き、キャリーでグリーンに届かないと池に入ってしまう。やや右を向いて池と林の間のわずかなフェアウェイを狙い5番アイアンでショット。そこから2オンさせる作戦は成功。グリーンの傾斜は強く池に向かっていることから、打つというよりはへッドをただ球に接触させるようなイメージで、2パットのボギーで上がれた。このホールのワーストを調べたら1950年大会の3日目にハーマン・バロンが11叩いているからこのホールでは私の勝ちだ。

実際に立つと必要以上に右を向きたくなる

16番はキャリーでグリーンをキャッチしないと池に吸い込まれるため、かなり右を向いて打った

オーガスタナショナルGC

ジョージア州オーガスタ
18H・6925Y・P72


文/吉川丈雄

特別編集委員。1970年代からアジア、欧州、北米などのコースを取材。チョイス誌編集長も務めたコースのスペシャリスト。現在、チョイス誌ベスト100選考委員、日本ゴルフコース設計者協会名誉協力会員としても活動


月刊ゴルフダイジェスト2024年5月号より