【名物ホールでいつかバーディ】Vol.32 セカンド地点の2本の松が絶妙に行く手を阻む! 埼玉県「霞ヶ関CC西C」12番パー4
かつてチョイス誌の編集長も務めたゴルフコースのスペシャリストが日本全国の名物ホールをレポート。今回紹介するのは、日本を代表する名門・霞ヶ関カンツリー倶楽部の西コース12番ホール。
【名物ホールFile 32】
霞ヶ関カンツリー倶楽部 西コース
12番ホール Par4 400Y
そう簡単にはパーを取らせてくれない。
これぞ名門と思わせるホール
霞ヶ関CCの西コースは井上誠一が設計し、その後川田太三が改造を施した。
東コースとほぼ同じような地形だが、大きく異なるのは池やクリークがあることだ。紹介する12番ホールは右ドッグレッグで、距離的にはフェアウェイ右に広がる野戸池を越えて直接グリーン方向を狙うことも可能といえるが、自分の技量では池が気にかかる。
レギュラーティーなら368ヤードになり、200ヤード飛ばせば計算上では168ヤードの残り距離になるが、ドッグレッグエリアには行く手を阻むかのように松が植えられて、どの位置からもかなりスタイミーになり、そう簡単にはピンを狙えない。
毎回2打目地点で悩むのは、ピンを狙うのか、それとも一度レイアップして3打目で狙うかだ。距離だけなら直接ピンを狙えるわけだが、どうしても松の木が気になり、果敢に攻めることができない。攻める勇気とショットを成功させる技量があるかどうかの問題だが、毎回苦手意識が先行してしまう。
もちろん、目の前の松がなければ、いとも簡単にピンを狙うことができるが、それでは景観ともども戦略性はかなり低くなり、面白みに欠ける。このあたりの味付けがとてもうまくいっているホールでもあり、西インコースの特徴のひとつでもある。
ティーショットはまずまず、2打目は松の間を上手く打ててグリーン手前の左、そこからわずかな距離のアプローチをダフりグリーンエッジ……いつもと同じダボだった。
トランプ前大統領も食べたハンバーガー
トランプ前大統領が来場した際に食べたプレミアムバーガー。食べるのにひと苦労するほどボリュームたっぷりでうまかった。1760円
霞ヶ関カンツリー倶楽部 西コース
埼玉県川越市大字笠幡3398
18H・7091Y・P73
設計/井上誠一 改造/川田太三
文/吉川丈雄
特別編集委員。1970年代からアジア、欧州、北米などのコースを取材。チョイス誌編集長も務めたコースのスペシャリスト。現在、チョイス誌ベスト100選考委員、日本ゴルフコース設計者協会名誉協力会員としても活動
月刊ゴルフダイジェスト2023年12月号より