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12時間で9959球! 過酷なチャレンジを支えたモチベーションとは?【ゴルフの数字】

4人1組、1ラウンド18ホール、パー72……ゴルフにまつわるいろいろな数字。知らなくてもゴルフはできるけど、知っていればゴルフがもっと楽しくなる! 今回は、チャリティのために12時間球を打ち続けて達成した凄い記録をご紹介!

手がマメだらけになりながらも、12時間球を打ち続けた(PHOTO/Getty Images)

今回紹介する「9959」という数字は、「12時間でターゲットエリアに打ち込んだゴルフボール」の最多記録。

ターゲットエリアは、打席から左右方向に30度以内、かつ100Y以上のエリア。つまり、左右に15度以上曲げることなく100Y以上飛ばすと1球にカウントされる。これを12時間で9959球、平均すると4.33秒に1回のペースでターゲットエリアにボールを打ち続けたことになる。

ターゲットエリアにボールを入れること自体はそれほど難しいことではないが、12時間、4秒に1回のペースでボールを打ち続ける体力と気力は想像を絶するものがある。

これを達成したのは、香港の実業家、ブライアン・チャ。2013年2月18日に香港のホワイトヘッドクラブのドライビングレンジで、それまでの記録(7917球)を大きく上回る形で達成された。

挑戦の目的はチャリティのため。この挑戦により約100万香港ドル(当時のレートで約1200万円)が集まり、そのすべてを香港の慈善団体やリハビリテーション施設等に寄付したそうだ。

「私のようなアマチュアゴルファーにとってはとても困難なチャレンジでした。達成するためには、週に何時間も練習に費やさなければなりませんでした。支援してくれたスポンサーや友人、そしてイベントの記念品やゴルフボールを購入(使用した9959個のボールを販売し、その売上を寄付した)してくれたすべての人に感謝します。この努力が香港の恵まれない子供や、高齢者、障害者たちを助けることを願っています」

チャさん自身、貧しい家庭に育ちながら、親しい家族から支援を受けて米国の大学に留学し、ベンチャー企業を立ち上げるまでに至ったという経緯がある。

今回の挑戦の翌年には、自転車を24時間こぎ続け発電した電力量のギネス記録も達成しており、それもチャリティとして全額を寄付している。

ギネス記録は得てして、個人の信じられないような挑戦や記録がクローズアップされがちだが、自分のためだけでなく、人のためになることをモチベーションとしている人も少なくない。自分での挑戦が難しくても、こうしたチャレンジを支援することで、間接的に社会貢献することも可能だ。